アカヒレはコイ科の淡水魚で、尾ひれの特徴的な赤いヒレからこの名前がつきました。コッピーとも呼ばれています。なんかグッピーみたいで可愛い名前ですよね!
中国から輸入された魚でしたが、現在は中国原産のものは絶滅したと言われていて、今市場に出回っているアカヒレは養殖されたものです。
また、中国だけでなくベトナムにも「ベトナムアカヒレ」という同属の魚が存在します。ベトナムアカヒレは、下びれが赤く染まっている品種で、中国産と違い頭から尾にかけて黒い線が入っているのが特徴です。
それでは、アカヒレ(コッピー)の飼い方について確認してみましょう!!
実はアカヒレの別名「コッピー」は商標名だ。正式名称はコパーフィンらしいぞ。
アカヒレが好きすぎて、コッピーって名前で商売すると権利侵害になるから注意しろよ!ないと思うけど。
アカヒレ(コッピー)の飼育難易度
アカヒレの飼育難易度は低く、アクアリウム初心者にも入門魚としておすすめの魚です。低水温・酸欠にも強く、水槽内の環境がよければ繁殖も簡単です。定期的に水換えさえしていれば、死ぬことは滅多にありません。
とても丈夫なので、パイロットフィッシュとしてもおすすめですよ。
水槽が小さいと小競り合い(いじめ)が多くなる
どんな魚でもそうなのですが、水槽が小さいと小競り合いが多くなります。水槽が小さいと縄張りが被ってしまうんですよね。
アカヒレはボトリウムに使われることが多いので特にトラブルが多いようです。
一番の解決策は水槽を大きくすることですが、コスト的に難しい方もいると思うので、まずは水草で隠れ家を作ってあげましょう。
水中が区分けされるので、縄張りの範囲を狭めることができます。
飛び出しに注意!
特別飛び出し事故が多いわけではありませんが、水槽が小さいと飛び出しやすくなります。
小さめの瓶での飼育は、水量を多くするためにギリギリまで注水しがちです。水量が多くなるのはメリットなのですが、飛び出し事故も多くなりやすいんです。しかも、蓋が取り付けられないので、余計に飛び出しやすいんですよね。
対策は水量を減らすか浮草を入れる、蓋を設置することです。特に浮草は水質を浄化する力が強いので、小さい水槽と相性が良いですよ。
アカヒレの調子が悪い理由と対策
丈夫で初心者にも飼いやすい魚ではありますが、環境によっては調子がでない場合があります。
水槽の入れて間もない時期は、最も調子を崩しやすいので注意が必要です。
- 水質悪化で免疫力が落ちる
- 酸欠になっている
- 水温管理をしていない(できていない)
アカヒレ(コッピー)が調子を崩してしまう理由と対策をチェックしておきましょう!
水質悪化で免疫力が落ちる
普通の魚では耐えられないくらい水質が悪い環境でも、余裕で耐えられるほど丈夫な魚ですが、悪すぎると調子を崩してしまいます。
水質が悪いと菌と戦うための免疫力が下がり、病気になりやすくなります。
水がドブのようなニオイがしたり、コケ(主に糸状コケや黒髭コケ)が大量に発生していたら要注意。アカヒレは元気でも水質が悪くなっているので、水換えを行ないましょう。
特にドブのようなニオイがする水は、相当水質が悪く、深刻な状態です。
酸欠になっている
ろ過フィルターを使っていて、程よく水流が発生している水槽は酸欠になりづらいですが、ボトリウムなどは注意が必要です。
酸欠になると、激しく口をパクパクしたり、いつも水面付近にいる、酸素を消費しないように動かなくなるなどが見られます。
対策はエアレーションが一番手っ取り早いです。他にも水草を入れるのもアリですよ。光合成によって酸素を供給できます。ただし、夜間は酸素を使って二酸化炭素を放出するので、夜だけはエアレーションを行ないましょう。
水温管理をしていない(できていない)
水温の変化に強い魚ですが、1日の水温の変化が激しすぎたり水温が低すぎ・高すぎると調子を崩してしまいます。アカヒレの元気がなかったり、アカヒレが底に沈んでいる、など明らかに調子が悪そうだったら注意してください。
ヒーターや冷却ファンが効果的ですが、ボトリウムなど小さい水槽だと難しいですね。なので、冬場は爬虫類用の敷くヒーターを使って、夏場は小型な冷却ファンを水面に当たるように設置しましょう。あとは、窓際など直射日光の当たる場所には置かないようにしてください。
アカヒレ(コッピー)の特徴
アカヒレは赤い尾びれにネオンテトラのようなネオン色のラインが特徴的で、若魚だとラインの光沢が強く出ます。ネオンテトラとは違った美しさで、とてもきれいですよ。
個体によっては背びれにも赤い色が乗ります。
じっくり飼い込み、調子が良いと体色もより発色してくれます。
アカヒレとは思えないような姿に化けますよ!
水草との相性も良く、アクアリウム初心者でも簡単に美しい水槽が作れるのも嬉しいですね。
初心者でも簡単に育てられるのと群れるのが魅力!
アカヒレの魅力はなんといっても飼育難易度の低さですね。初めて水槽を立ち上げる方におすすめの入門魚ですよ。
あと、小型魚によく見られる「群れる」特徴があるのも魅力です!たくさんのアカヒレが一体になって泳ぐ様は圧巻ですよ。輝く黒っぽい赤で、より迫力のある水槽になります。
初心者でも簡単に育てられる
初心者の頃は道具が揃っていないし知識もありません。悪気なく劣悪な環境で飼育している方もいます。
本当は知識を身に着けてから飼育してほしいですが、いきなりは100%の知識量で飼育するのはムリなので、まずはアカヒレから育ててみましょう。
アクアリウム初心者でも素敵な水槽にしてくれるはずですよ!
群れる習性がある
アカヒレは小型魚によく見られる「群れる」特徴があります。
1匹だけだと大したことなくても、数十匹が群れをなして泳ぐ光景は圧巻で、個体の小ささを感じさせません。
ただし、水槽が安全だとわかると途端に群れなくなります。1匹ずつ好き勝手に泳ぐようになります。
どうしても群れさせたいなら、アカヒレより大きい魚と混泳させること。「食べられるのではないか」と身の危険を感じて、再び群れで泳いでくれます。
とはいっても、アカヒレにとって相当なストレスです。下手するとヒレがかじられる場合もあります。個人的な意見としては、安全な環境で飼ってあげてほしいですね‥。
ヒーターなしのボトリウムでも飼育可能
水温の適応範囲がとても広いため、地域によってはメダカと同じようにヒーターを使わずに飼育することができます。ボトルリウムにもおすすめで、数匹のアカヒレと水草を入れて飼うこともできます。
ただ、冬は水温が低いため、活性が落ちて動が鈍くなります。餌も食べなくなるので、冬の時期は量を減らす等の調整が必要です。
熱帯魚ではなく温帯魚!
ちなみにアカヒレは厳密にいうと熱帯魚ではなく「温帯魚」です。
聞き慣れないコトバですが、温帯魚とはその名前のとおり「温帯に生息している魚」のこと。
日本も温帯地域なので、場所によってはヒーターなしでも育てることができます。
ただし、最近は気温が35度以上だったり異常だ。水槽は水量が少ないから気温の変化も大きいぞ。日によっては冷却ファンが必要だぞ!
あと、ないとは思うが直射日光の当たる場所には「絶対に」置くなよ!
「ゴールデンアカヒレ」「ロングフィンアカヒレ」などの品種がある
改良も進んでいて「ゴールデンアカヒレ」や「ロングフィンアカヒレ」という品種も作出されています。ロングフィンアカヒレは名前の通りアカヒレのヒレを長く伸ばした改良品種です。
ゴールデンアカヒレは突然変異で生まれた改良品種で、名前の通り金色に輝く品種です。光の当たり方によって目のフチが薄いブルーに輝きとてもきれいな品種ですよ。飼い込むとより黄色味を増して美しくなります。
俺的にキンアカヒレのほうがカッコイイ気がするぞ。
アカヒレと相性の良い熱帯魚は?
アカヒレと相性の良い魚はやや体高のある魚ですね。アカヒレをメインにいれて、サイズがやや大きい魚をアクセントに入れると良い感じになります。
例えば、レインボーフィッシュのネオンドワーフレインボーやニューギニアレインボーはどうでしょうか?大きめの魚ですが、温和な性格なのでいじめたりしません。色もネオン系同士で良いアクセントになるはずです。
あとは、あえて単独飼育もアリですね。美しい見た目なので、アカヒレだけでも美しい水槽になります。
アカヒレと相性の良い水草は?
何でも相性が良いですが、シュッとした繊細な水草よりもボテッとした丸みのある水草と相性が良いですね。
例えば、 タイニムファやウォータースプライトはどうでしょうか。アナカリスも一緒にレイアウトされる方が多いですね!
丸みのある水草とアカヒレのシュッとした見た目が対比となって美しい水槽になりますよ。
詳細
名称 | アカヒレ(コッピー) |
---|---|
学名 | Tanichthys albonubes |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
カテゴリ | コイ |
大きさ | 約4cm |
水質 | 弱酸性〜弱アルカリ性 |
水温 | 10℃〜30℃ ※推奨温度は22℃くらい |
寿命 | 約3〜4年 |
価格 | 10匹で¥450〜¥800 |
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アカヒレ(コッピー)の繁殖について
アカヒレの繁殖は、とっても簡単です。日本国内でもよく繁殖されています。
60cm以上のそこそこ大きい水槽で飼ってたら「いつの間にか稚魚が生まれてた」ということがあるくらいですよ。
ちなみに、めだかはアカヒレと同じように温帯魚になりますが、同種ではないので交雑しません。
エビに例えると、ビーシュリンプとヌマエビが交配しないのと一緒ですね。
なので、仮に両種を同じ水槽に入れたとしても見向きもしません!
ちなみに通常のアカヒレとゴールデンアカヒレは同種なので、交配可能。
生まれる赤ちゃんの色は、黄色を基調とした体色でまだら模様です。
ゴールデンアカヒレの特徴と通常のアカヒレを併せ持った体色ですね!
産卵まで
環境が大きく変わってしまうと、ストレスのためかメスが産卵しにくくなる傾向にあります。
繁殖させたい場合はあらかじめ用意した繁殖用の水槽に、オスとメスのペアを入れて産卵するまで待ちましょう。
ペアの選び方は、お腹の大きなメスと飼育している水槽内で一番大きくて強いオスをペアにするのが理想的。
アカヒレの繁殖方法は、メスが産んだ卵にオスが放精し受精します。
卵を水草に産み付けるのではなく、水中にばらまくタイプです。
そのため卵は水槽の底に沈んでしまうので、なるべく底砂は使用しないほうが良いですよ。
産卵床にはウィローモスがピッタリ
水温は25℃くらいに設定し、産卵床としてウィローモスを入れておきます。
底砂でなはくウィローモスを敷き詰めておくことで、ウィローモスに卵が絡まって親に見つかりにくくなります。ウィローモスごと隔離出来る点もメリットの一つ。
親が卵を食べてしまうことがあるので、親たちは元の飼育水槽に戻すか、卵だけ隔離した方が孵化率が高くなります。
孵化後
孵化後、稚魚はヒーターで20℃くらいに加温した水槽で飼育してください。
生まれてすぐは稚魚に卵黄の詰まった袋(ヨーサック)が付いているので、餌は必要ありません。
また死んでいるかのように底でじっとしていることがあります。
生まれたばかりの稚魚は泳ぐ力がなくその場でじっとしていることが多いので、そのままそっとしておいてください。
大丈夫か?と手を突っ込んだり、ガラスを叩くのはやめましょう!
孵化してから5日ほど経つとお腹にあった袋がなくなって泳ぎ始めるので、そのタイミングで餌を与えます。
餌はゾウリムシなどの微生物を与える
稚魚はとても小さくブラインシュリンプですら大きいです。
ブラインシュリンプよりも小さい「茹でた卵の黄身をすり潰したもの」や「ゾウリムシ」などの微生物を与えましょう。
ちなみに、水槽内の微生物も食べます。
近くのアクアショップにゾウリムシが売っていなかったら、ネット通販で購入しちゃいましょう。我々田舎アクアリストの強い味方「Charm」様がおすすめですよ!笑
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卵黄を与える場合、水が結構汚れてくるので、余った餌はスポイトで取り除くようにしましょう。
減った分の水を親たちのいる水で点滴法で水換えします。
体が大きくなり、ブラインシュリンプが食べられるようになったら栄養満点のブラインシュリンプに切り替えましょう。
だいたい2センチ弱になれば、親たちのいる水槽に戻すことができます。
アカヒレの色揚げ方法
赤とネオンの体色が美しいアカヒレですが、環境によっては色が変化・薄くなる場合があります。
- 水質が悪いなど何らかのストレスを感じている
- 底床の色によって色が変化する
- 色が薄い個体で繁殖させない
それでは、アカヒレ(コッピー)の色揚げのポイントを押さえておきましょう!
水質が悪いなど何らかのストレスを感じている
水質が悪かったり、合っていないと体調を崩して色が薄くなる場合があります。アカヒレは水質悪化に強いですが、良いに越したことはありません。
また、人が多く通る場所に水槽を置くのもストレスの原因です。水草や石・流木などの障害物を入れて、隠れ家を作ってあげると安心しますよ。
底床の色によって色が変化する
アカヒレに限らず多くの魚は、タコなどの擬態ほどではないものの、環境によって色合いを変えます。例えば、黒い底床を使っていたり、暗い環境だとやや黒っぽくなります。反対に照明があって明るい水槽だと発色も良くなります。
お店で買ったときは赤色だったのに家の水槽だと、なんとなく黒っぽい場合は、照明を明るくしたり、底床を換えてみましょう。
色が薄い個体で繁殖させない
体色が濃い親なら子も発色が良く、薄い親なら子も薄くなるので、色が薄い親同士で繁殖させないようにしましょう。遺伝的に発色が良い個体や白っぽい個体など、同じ魚なのに体色が全然違いますよ。
アカヒレ(コッピー)の性格
アカヒレの性格はとても温和。どんな種でも混泳可能です。
しかし同じ水槽でエビを繁殖させたい場合、稚エビが捕食される可能性があります。水槽を大きくしたり水草を多く入れて隠れ家を作るなどの工夫が必要です。
また、ゴールデンアカヒレは、通常のアカヒレよりも気性が荒い傾向があります。混泳の際はやや注意が必要です。
大人しい魚だと追いかけまわされたり、突っつかれたりといじめに発展してしまうので、様子を見て相性が悪いようなら別水槽で飼育しましょう。
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アカヒレ(コッピー)の販売情報
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