バジスバジスは、タイなど東南アジアに生息する小型の熱帯魚です。
別名「カメレオンフィッシュ」とも呼ばれています。名前の通り、身体の色を周囲の色に合わせて変えることからこの呼び名が付けられました。
元は地味な色ですが、成熟したオス同士の小競り合いなどで興奮すると鮮やかな色に変化させます。
色が変わるところを見たいからと言って、ちょっかいを出さないであげてくださいね。
それでは、バジスバジスの飼い方について確認してみましょう!!
‥名前がない俺よりはマシか…。
バジスバジスの飼育難易度
水質にやや神経質なところがあるので、少し注意が必要です。
しっかり水合わせしてから水槽に入れるようにしてください。
ただ、しっかりメンテナンスをしていれば、多少の水質変化は問題なしです。初心者でも飼育しやすい熱帯魚ですよ。
バジスバジスの飼育難易度は普通くらいでしょう。
それでは、もっと具体的に難易度について見てみましょう!
餌を食べてくれない場合がある
バジスバジスは、餌を食べるのが遅いので、食欲旺盛な他の熱帯魚と混泳すると餌を上手く食べられない可能性があります。
また肉食傾向が強いので、そもそも人工餌料を食べてくれない傾向があります。
餌を食べないまま「お腹が空けば食べるだろう」と放置しておくと、そのまま餓死してしまうこともあるので注意してください。
生き餌はよく食べる
人工飼料の食いつきが悪いですが、冷凍赤虫やブラインシュリンプなどの生き餌はよく食べてくれます。
もし、餌を食べてくれない場合は生き餌をあげてみてください。
ただし!!赤虫すら食べない子もいます。バジスバジスは贅沢な野郎で、本当に動いてる餌しか食べないんですよね。
ショップではどんな餌をあげていたか、しっかり確認しておきましょう。
餌の取り合いで食べられない場合は、バジスバジスの目の前に餌を落としたり、複数箇所から餌を入れるなどして、餌が食べられるように工夫してください。
ちなみに、バジスバジスは赤虫だけでなく、水槽に繁殖したスネールやプラナリアも食べます。
スネール対策として、バジスバジスを使う方もいるほど効果があるみたいですよ。
どうしても食べてくれない場合、スネールを繁殖させて水槽に入れるのも有り‥?
人工餌に慣れさせる
生き餌ばかりではコストも掛かるし、できれば人工餌に慣れさせたいところですよね。
生き餌から人工餌の餌付けは、ちょっと大変ですが不可能ではありません。
- フレークタイプの餌と生き餌を入れる。
- 少しづつ生き餌を減らす。
- 最終的に人工餌のみ与える。
まずは、人工餌が餌であることを認識させるために、人工餌と生き餌の両方を入れます。
フレークタイプの細かい餌だと食べたくなくても口に入ってしまうので、餌だと認識してくれやすくなりますよ。
あとは少しづつ生き餌を減らしていくだけ。最終的に人工餌のみをあげます。
ちなみに他の熱帯魚がいる場合、人工餌を食べているのを見て自然と食べるようになる場合があります。
あと生き餌って高いですよね。なのでショップによっては、すでに餌付けがされていることもあります。
この場合人工餌に慣れているのですぐに食べてくれます。
バジスバジスを購入したショップではどんな餌をあげているか聞いてみると良いかも。
バジスバジスの調子が悪い理由と対策
バジスバジスは、ストレスがたまると餌を食べなくなったり、様々な病気になることがあります。
なんとなく体色が悪かったり、元気がない場合は要注意!
調子を崩してしまう理由と対策をチェックしておきましょう!
わかったから早く俺に赤虫をモッテコイ!
水質悪化にやや弱いので、しっかり水槽のメンテナンスを!
バジスバジスは、やや水質に敏感なところがあり、水質の悪化が原因で調子を崩しやすい傾向があります。
水槽に入れる前の水合わせはもちろん、週に1度くらいは水換えをしてください。水換えも、水合わせ並みに丁寧に行えばば確実ですよ。
私が行っている水換え方法では、まず調子を崩すことはありません。
水換えをここまで丁寧にしてる人ってあまりいないんじゃないかな‥。ちょっとやりすぎ感はありますが、安全第一ですね!
混泳はあまり好きではないので、水槽に入れる魚の数に注意!
バジスバジスのオスは縄張り意識が強く、他の熱帯魚との混泳はストレスです。
自分の住処を守るために、ずっと気を張っている状態では休む暇がありませんよね。これではかわいそうです…。
ただ混泳が絶対にダメというわけではありません。
水槽に大きさがあって隠れ家もあるような環境では大丈夫。逆に隠れ家がないところは危険です。
見える範囲がテリトリーなので、水槽全部が縄張りになってしまいます。
どうしても他の魚を追いかけ回して困る場合は、別の水槽に移動させるか、水槽を大きくするなどの対策が必要です。
泳層は中~上層付近
自然界ではバジスバジスは中層から上層付近を泳ぎます。
ただ、ネオンテトラのように、常に動き回っているというより、決まった場所に居座っています。
特に水草の下とか流木の陰に隠れていることが多いです。
餌の時間になると前に出てきますが、食べ終えるとまた元の場所に戻ります。
なので、どちらかというと下層付近にいるほうが多いかも。
バジスバジスの場合、泳層はあまり関係ありませんね。
そもそも水槽という狭い空間では、ほとんどの魚は自由に泳ぎ回ります。もちろんハチェットとか例外はいますが‥。
肉食傾向が強いので混泳に注意
バジスバジスは肉食傾向が強いため、エビなど口に入るサイズのものは何でも食べてしまいます。エビや魚を増やしたい場合は入れないほうが良いかも。
特にオスは気性が荒く、自分よりも小さくて動くモノすべてが捕食対象です。
バジスバジスのオスと混泳する場合は、隠れ家を作ることと、大きい水槽を用意することが重要です。
また「動くものすべて」が捕食対象なので、水槽内に発生したスネールやプラナリアも捕食します。
ただ食べるのは卵や口に入る小さなものだけです。また、貝の殻は食べられないので吐き出します。
とにかくバジスバジスのオスは本当に気性が荒いので、混泳させる時は十分注意してください。
バジスバジスの特徴
バジスバジスの最大の特徴は、様々な色に変化させる美しい体色です。
特にフィンスプレッティング時は鮮やかな体色を魅せてくれます。
そんなバジスバジスですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
色鮮やかな美しい体色が特徴的なバジスバジスの魅力!
普段は地味?なバジスバジスですが、興奮するとパッと鮮やかな色に変化させます。
青色とか決まった色はなく、赤、黄色、黒などなど本当に色んな色に変化させます。
自分の縄張りでコロコロと色を変化させるバジスバジスは本当に美しいですよ!
1匹でも十分な存在感を発揮してくれるので、水槽にアクセントがほしい方は本当におすすめですよ!
ただ、個体によってはあまり色を変えない子もいます。縄張り意識が強くない個体は、色の変化も弱い気がしますね。
スネール対策にもなる
バジス・バジスは、小さな甲殻類を捕食します。
卵や稚貝を食べてくれるので、スネール対策として頼もしい味方になってくれます。
アベニーパファーよりも凶暴性が低くて、スネールキラーよりも見た目がよくて、景観と効果の両方を併せ持った最強のスネールキラーとなってくれるはずです!
ただ、注意が必要なのは大きくなった貝は食べないこと。
アベニーパファーのようにバリバリと貝殻ごと食べられないので、小さな貝しか捕食できません。
それでも十分すぎるほど効果があり、60cm水槽にバジスバジス1匹でスネールが1匹残らず根絶してしまうほど!
ちなみに、プラナリアも捕食します。
大繁殖して困るスネール、うねうねと気持ち悪いプラナリアですが、バジスバジスにっとっては最高の生き餌なんですね!
バジスバジスと相性の良い熱帯魚は?
縄張り意識が強いバジスバジスは、ほとんどの熱帯魚と相性が悪いです笑。
といっても、他の熱帯魚を食べるとか、いじめるわけではありません。
自分のテリトリーに入ってくる魚を攻撃する感じなので、しっかり隠れ家を作ってあげれば混泳可能です。
私だったら、無難に小型カラシンあたりを入れるかな?鮮やかな体色との相性はバッチリですよ!
一方で、相性が最悪なのがエビと貝です。大きくなった大人は大丈夫ですが、小さなエビや貝はパクっと食べてしまいます。
エビの繁殖もしたい場合は、バジスバジスとの混泳は避けた方が良いでしょう。
バジスバジスと相性の良い水草は?
小さな前景草よりも大型で、隠れ家ができるような水草と相性が良いです。
後景草~中景草であれば、隠れ家ができるので相性が良いですね。
一方で、草原のようなレイアウトは注意!
テリトリーが水槽全体になってしまうので、バジスバジスのやりたい放題暴れまわります笑。
飼育データ
名称 | バジスバジス |
---|---|
学名 | Badis badis |
難易度 | ★★★☆☆ |
カテゴリ | バジス |
大きさ | 約6センチ |
水質 | 弱酸性〜弱アルカリ性 |
水温 | 23℃〜26℃ |
寿命 | 約2〜3年 |
価格 | 1匹 324円~ |
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バジスバジスの繁殖
バジスバジスは隠れ場所さえあれば、混泳水槽でも簡単に繁殖できます。
気づいたら稚魚が泳いでる!なんてこともあるようです。
ただ繁殖を考えているなら、バジスバジスをペアで入れた繁殖用の水槽を用意したほうが良いです。
というのも混泳だと警戒して繁殖してくれない場合もあるからです。
仮に産卵しても、他の魚に稚魚が捕食されたり、バジスバジスがより攻撃的になったり様々な問題があります。
また性別の見分け方は、オスは成熟すると色が派手になり、攻撃的な性格で、メスよりも体が少し大きくなり、ヒレも大きくなります。
メスはオスよりも地味な体色ですが、穏やかな性格であることが多いです。大きさもオスに比べるとやや小ぶりです。
- 産卵床(背丈のある水草・流木や石)
- エアレーション
- 水槽
- ヒーター
- 隔離用ネット(あると良い)
- 稚魚の餌(インフゾリアやブラインシュリンプ)
産卵用水槽を作る
バジスバジスは石や流木、水草に卵を産み付ける習性があります。
なので、産卵床として流木や背丈のある水草・石などを入れましょう。
ちゃちゃっと産卵床が用意できたら、元の水槽(産卵用水槽とは別の水槽)の水を種水にして注水します。
種水を使うと立ち上がりが早いので、すぐに魚を入れられます。バクテリアは気にしなくてOK!
水温はいつもよりちょっと高めに設定しておくと産卵しやすくなります。
これで産卵用水槽は完成です!
産卵
産卵したらオスが卵を拾って、産卵床にくっつけます。
この時、オスはかなりピリピリしているので、他の魚がいると攻撃をする危険があります。
他の魚が卵を食べてしまうこともあるので、親(オス)以外はご帰還してもらうか、卵を隔離しましょう。
無事産卵床にくっついたら一段落。オスは卵に水を送り、卵が落ちたらくっつけたりと卵のお世話を始めます。
オスがお世話をする姿もなかなか面白いのですが、お世話が終わると生まれたばかりの稚魚を食べてしまうことがあります。
産卵が終わった時点でオスも元の水槽に戻す方が良いかも。
ただし卵には新鮮な水が必要で、オスがいないと卵は腐ってしまいます。なので私達人間の手で新鮮な水を届けましょう。
あ、もちろん手でバチャバチャするわけではありませんよ!笑
エアレーションのスイッチをONにするだけでOK!水槽内を軽くかき回すくらいの強さで大丈夫です。
- 産卵が終わったら、卵を隔離するか親(オス)以外は別の水槽に戻す。
- 卵に新鮮な水を届けるためにエアレーションをする。
- もしなかなか産卵しない場合、半分くらい水換えをしてみる。
稚魚の育成
卵は産卵後3日ほどで孵化します。
孵化後もエアレーションは続けますが、水流が強すぎる場合水草などで流れを弱めてあげると良いかも。
孵化直後の稚魚はヨーサックという栄養の袋が付いています。
なので、ヨーサックがなくなるまでは餌を与えなくても大丈夫です。
ヨーサックがなくなったら、ゾウリムシやブラインシュリンプなどの微生物を与えます。
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餌を与え始めると食べ残しの餌やフンで水が汚れてしまうので、少量の水換えを頻繁に行いましょう。
稚魚が親の口に入らない大きさになったなら、親との混泳が可能になります。
といっても、バジスバジスは喧嘩っ早いので、できれば親と同じ大きさになるまで別水槽で飼育した方が良いです。
バジスバジスの色揚げ方法
色鮮やかなバジスバジスですが、思ったよりも色が揚がっていなくて、がっかりする方もいるみたいです。
なぜ色が薄くなるのか?バジスバジスの色揚げ方法について、チェックしてみましょう!
体調が悪くなると色を変化しなくなる・薄くなる
魚の体色は、体調を示すバロメーター。色が鮮やかだと調子がよくて元気ですが、調子を崩すと色が薄くなります。
バジスバジスも同じで体調が悪くなると、色を変化しなくなり、なんだか色褪せているような地味な色になります。
元から地味な子もいますが、急に色が薄くなった場合は調子を崩している可能性が高いです。
バジスバジスは水質悪化にやや弱い面があるので、水質(亜硝酸濃度)は問題ないか?水温は大丈夫か?日頃からチェックしておきましょう。
また、餌が原因で消化不良を起こしている場合も色が薄くなります。
私がおすすめしている餌はフレークタイプです。消化に良いし、何より安い!
もし人工餌に慣れていないのなら、生き餌でもOK。というか、そっちのほうが調子良くなりますよ。笑
もともとおとなしい子は色が地味になりやすい
魚も人間と同じようにいろんな性格があります。この子はおとなしいなとか、ちょっと気が強いなとか。
アクアリウムに慣れてくると、「この子は自分より強い魚にペコペコ頭を下げる世渡り上手な魚」とか「いつも陰に隠れて、あまり積極的でないインドアな魚」とか1匹1匹の性格が見えてくるようになります。笑
バジスバジスの場合、性格がきつくていつも他の魚にちょっかいを出す問題児だと、ころころと色を変化させて鮮やかな体色を見せてくれます。
暴走族の空ぶかしみたいなイメージですね。アレはきれいではないですが。
おとなしい子は思ったよりも色を変えなくて薄くて地味な色になります。
学校でも「あ、いたんだ。」ってくらい影が薄い人いますよね。
魚の場合、本当に薄くなります。笑
色をキレイにあげる方法は気が強い個体を購入するのが一番
色揚げ効果のある餌などいろいろと方法はありますが、大前提として魚の調子を良くすることが大切です。
そして、バジスバジスの場合は「気性が荒い個体を購入する」のが一番の色揚げ方法です。
バジスバジスのように個体によって体色がかなり違う魚の場合、ショップはどの子がほしいのか選ばせてくれることがほとんどです。
ただ、ホームセンターみたいなところでは、選べない場合があります。
Charmもネットショップなので選べません。
バジスバジスの性格
オスは縄張り意識が強く、同種間でよく喧嘩をします。自分のテリトリーに入ってくる魚を問答無用で攻撃します。
バジスバジスはとっても気性が荒い性格です。
特に、グッピーやベタのようにヒレが大きな魚はバジスバジスにかじられる可能性があるので混泳は避けた方が良いでしょう。
複数匹で飼いたい場合は縄張りを確保できる広い水槽と、水草や流木などで隠れ場所を作ってあげる必要があります。
そんな怒りっぽいバジスバジスですが、メスや他種に対しては温厚です。レディーファーストなんですね!
ただし、個体差があるので気性が荒いオスはDVしまくりです。
一方でメスは温和な性格で、同種間でも喧嘩はあまりしません。
オスは色が鮮やかだけど、気性が荒い。メスは優しいけど、色が地味。
どっちが良いのかね‥?
バジスバジスの販売情報
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