フネアマガイは、熱帯の地域に生息している気水性の貝です。日本にも九州、沖縄周辺で生息しているみたいです。
形からもわかるように「淡水アワビ」とも呼ばれています。
貝って、見た目が気持ち悪いという人もいるけれど、私は結構好きです!!
ガラス面に張り付いて、口をむにゃむにゃさせながら動く姿って、可愛くないですか!?
そんな愛らしいフネアマガイの飼い方を購入前にチェックしておきましょう!!
だけど、コイツは剥がしづらくて、食いづらそうだな・・・。
フネアマガイの飼育難易度
フネアマガイは、水質・水温の変化には強いですが、水槽に移動させる際は慎重に行う必要があります。
無事水槽に移動できれば、飼育自体はとっても簡単。飼育難易度はあまり高くないでしょう。
水槽内のカルシウム不足に注意!
貝は水中のカルシウムが少ないと、殻がかけたり割れたりすることがあります。
実際に私の水槽は、毎度フネアマガイ様にお世話になっていますが、ちょっと溶けたのか?一部白くなっていることがよくあります。
最初見たときはこのまま殻が溶けて、ナメクジみたいになっちゃうんじゃないかと心配しました笑。
でもフネアマガイ自身も、新しく殻を生成し続けているのでそんなに心配はいらないみたいです。
エビのように脱皮するわけでもないですし。
フネアマガイを剥がす時はとにかく慎重に!
1番注意するべき点は「フネアマガイの剥がし方」です。
水槽壁面などにへばり付いているフネアマガイは、吸盤の様に強力にくっついています。
一度でも無理やり剥がそうとすると、そのまま衰弱して調子を落としてしまうことがあります。
どうしても剥がしたい場合は、むりやり剥がすのではなく自然に移動するように誘導してあげましょう。
それでは、やってはいけない剥がし方とフネアマガイの正しい剥がし方についてチェック!
やってはいけない剥がし方
殻を手でゆすりながら少しづつ剥がすのは絶対にNGです。
あと、他のサイトで紹介されているようにテレフォンカードみたいなのをフネアマガイの下に差し込んで、少しづつ剥がす方法がありますが、これも危険。
私も、同じような方法で剥がしたことがありますが、みるみる弱っていきました。
中身が段々と小さくなって、気づいたときには殻だけになっていたんです‥。
このように、剥がすときは慎重に扱ってあげないと簡単に弱ってしまいます。
- 手で掴んで横に揺さぶりながら剥がす
- テレホンカードのようなモノを差し込んで剥がす
それでは、フネアマガイの正しい剥がし方をチェックしてみましょう!
初めて水槽に入れる時の剥がし方
購入した時は袋に入っている状態だと思います。
水合わせのために、普通はフネアマガイをバケツに移動させますが、袋から出さずに水合わせをお行ないましょう。
フネアマガイをバケツに移すのではなく、袋に穴を開けてその中で水合わせをする感じです。
水合わせが終わったら、袋をフネアマガイを囲うように切って、袋ごと水槽に入れます。
フネアマガイが水槽内に移動すると、袋だけが浮いてくるので回収も楽ちん!
水質・水温の変化には比較的強いので、水合わせはそんなに神経質になる必要はありません。
剥がさないことが1番重要です!!
別の水槽に移す時の剥がし方
別の水槽に移動するのが1番面倒なんですよね‥。
私も、水槽から別の水槽に移動させようと、無理やり剥がしてしまった一人です‥。
移動のさせ方は、フネアマガイが次移動する場所にプラスチックの板みたいなのをおいて、そこに移動するまで待ちます。
・・とは言うものの、板に移動してくれるかはフネアマガイ次第なので、なかなか難しいです。
極力移動させないようにしたほうが良いかも。
水槽とフネアマガイはセットです!笑
もし、低床にいたらチャンス!ソイルごと持ち上げちゃいましょう!
酸性に弱いところがあるので注意!
一般的な水草は、弱酸性の水質を好みますが、フネアマガイは酸性の水をあまり好みません。
酸と殻が化学反応を起こして、殻が溶けてしまったり欠けてしまうことがあります。
なので水草やソイルを使用した水槽では、寿命が少し短くなってしまう場合があります。
といっても、極端に傾いていなければ殆ど影響はありません。
現に私の水槽でも弱酸性の水質のせいで調子を落としたことは一度も有りませんでした。
餌不足による餓死に注意!
剥がすのについで注意が必要な点が餓死です。フネアマガイはとにかく大食漢で、数日で水槽内のコケを食べ尽くしてしまいまいます。
餓死を防ぐためにも、水槽に入れるフネアマガイの数は少なめにしたほうが良いです。
水槽の環境にもよりますが、60cm水槽では2匹~3匹くらい。30cm水槽では1匹で十分です。
他の貝がいる場合は入れなくてOK。
ちなみに、コケだけでなく低床に落ちた枯れ葉なんかも食べるので、水草がいっぱいの水槽では餓死しにくいかも?
ひっくり返ると起き上がれない場合があるので注意!
フネアマガイは、一度ひっくり返ると、自力で起き上がれない場合があります。といってもガラス面に強力にくっついているので、そもそもひっくりません。
ひっくり返ること自体がおかしいので、その時点で調子を崩しているのかも。
私が飼育していたときもひっくり返っているフネアマガイは一度も見たことないです。無理やり剥がした日までは‥。
仮になにかの衝撃でひっくり返っても、元気な子だと自力で起き上がります。
フネアマガイの特徴
殻が白と黒の縞模様の個体(ベッコウフネアマガイ)がいれば、褐色のみの個体もいるのが特徴。
見た目が地味なこともあり、観賞目的で飼うのには向いていません。
個人的には形がルンバみたいで必死にもぐもぐしながら、ぐにょぐにょ動く見た目が大好き。鑑賞目的で飼っても全然いけます笑。
オトシンもそうですが、何かにくっついてる生き物が好きなんですよね笑。
そんなフネアマガイですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
フネアマガイは貝史上最高のコケ取り能力が魅力!
フネアマガイの最大の特徴は、水槽壁面のコケを綺麗にしてくれること。コケ対策で飼うのが一般的です。
ガラス面など面状の物体では、通った後にコケがなくなるほどきれいに掃除してくれます。
アクアリストの強い味方になってくれるはずですよ。
友達のコケだらけの水槽にフネアマガイを入れてみたのですが、「掃除したんだ?」と勘違いしたくらいピッカピカになっていました。
ただ、水草に付着したコケは形状上食べることが出来ないので、エビなどの他のコケ取り生体を併用するのがオススメです。
このようにフネアマガイは非常に高いコケ処理能力を持っているので、コケで悩んでいるなら絶対に導入するべきです。
さらに、移動速度も他の貝より早いので、ガラス面がコケで覆われていても1週間もしないうちに綺麗にしてくれます。
高速移動している姿を見たときは、何だコイツは!?と笑っちゃいました。
あれはルンバよりも高性能ですよ!!溜まったゴミを捨てる必要がないし。
のろまのイメージがある貝ですが、コイツだけは例外。尋常じゃなく早いです笑。
フネアマガイと相性の良い熱帯魚は?
どんな魚ともバッティングしません!強力な盾を持っているので、魚に食べられることもないですし、フネアマガイが悪さをすることもありません。
どんな熱帯魚とも混泳可能です。
ただ、アベニーパファーだけは要注意。主食が甲殻類なのもあって、しつこく突かれる危険があります。
あとものすごいコケ取り能力を持っているので、他の貝との混泳もおすすめしません。
水槽内の餌がなくなって、餓死してしまう場合があります。
ちなみに、オトシンクルスもガラス面のコケを食べますが、コケ取り能力が低いので問題なし。
私の水槽でも一緒に入れていましたが、どちらも元気にガラスに張り付いていました。
でも、コケが少なそうだったら、餌をあげてくださいね。
フネアマガイと相性の良い水草は?
どんな水草とも相性が良いです。地味な見た目なので目立たないし、這って移動するので食害の心配もありません。
ただ、低床の上を移動したり潜ったりします。ないとは思いますが、前景草の新芽はかじるかも?
ちなみに私の水槽では、食害は一切ありませんでした。コケが好きなんですかね?
飼育データ
名称 | フネアマガイ |
---|---|
学名 | Septaria porcellana |
難易度 | ★★☆☆☆ |
カテゴリ | 貝 |
大きさ | 約4cm |
水質 | 中性〜弱アルカリ性 |
水温 | 15℃〜28℃ |
寿命 | 約2年 |
価格 | 1匹で¥250〜¥450 |
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フネアマガイの繁殖
フネアマガイはガラス面に卵を産むことがありますが、汽水でないと孵化できません。
一応産卵はするみたいなので、産んだ卵の跡は残ります。
繁殖が目的でなければ、見た目があまりよろしくないので、発見次第そぎ落としてしまいましょう。
産卵用水槽を作る
フネアマガイの繁殖には、まず汽水水槽を作る必要があります。
汽水とは、海水ほどではないが、塩分が含まれている水のこと。
だいたい海水の50%くらい塩分が含まれています。川と海の境目がちょうど汽水域になります。
汽水の作り方は、淡水の飼育水に海水の素を規定量の半分くらい入れればOKです。
海水用のフィルター・エアレーションを用意する
汽水水槽では、淡水用フィルターは使えません。改めてフィルターを用意する必要があります。
といっても錆びやすくなるだけで、淡水用フィルターが絶対ダメというわけではありません。
商品によっては淡水・海水両用タイプもあるみたいなので確認してみてください。
また汽水は淡水に比べて、酸欠になりやすいです。バクテリアや稚貝のためにもエアレーションを準備しておきましょう。
バクテリアを繁殖させる
淡水で繁殖させたバクテリアは、汽水下では全滅します。なので、1からバクテリアを育てる必要があります。
ちょっと面倒ですが、時間をかけてバクテリアを増やしてください。
〜産卵
無事汽水水槽が準備できたら、フネアマガイさんたちをお引越しさせましょう。
フネアマガイにもオスメスがあるみたいですが、見分けるのはほぼ不可能。適当に何匹か入れてください。
環境に慣れてくると、ガラス面に卵を生みます。
孵化~稚魚の育成
無事孵化したら、餌が必要になるわけですが、当たり前ですがインフゾリアは使えません。
フネアマガイは基本的にコケしか食べないので、コケを繁殖させる必要があります。
コケの増やし方は、水を張ったバケツに水槽に入れても大丈夫なモノを入れて、太陽に晒すだけでOK。ガラスの板が良いかも。
いつの間にかコケでびっしりですよ。
コケ対策に導入するフネアマガイですが、まさかコケを増やすことになるなんて…。
フネアマガイは大食漢なので、餌不足になる可能性がります。親たちは淡水水槽に帰還してもらいましょう。
ある程度大きくなったら、少しずつ淡水化させましょう。
淡水水槽に戻す
汽水しか経験したことないフネアマガイは、淡水に慣れていません。
1~2週間かけてゆっくりと塩分濃度を下げていきましょう。
バクテリアの問題もあるので、淡水水槽の飼育水で水換えすると良いかも。
完全に淡水化できたら元の水槽に戻します。
フネアマガイの性格
特別臆病というわけではありませんが、初めのうちはまったく動かないか砂にもぐっていることが多いです。しかし次の日には環境に慣れたのか、ガラス面を悠々自適に歩いて(?)くれます。
フネアマガイは威風堂々とした性格で、のんびりともぐもぐしています。かわいい。
自分よりも大きな魚が居ても隠れることもありません。背負ってる盾(殻)を過信しすぎですね笑。
また、フネアマガイは夜行性なので、昼間は活発に動いてくれないことが多いです。
夜にこっそりのぞくと活動している姿が観られるかも?運が良ければ、高速移動するフネアマガイが見られるはず!
アベニーパファーとの混泳は要注意。アベニーパファーの大好物である貝は、フネアマガイの天敵です。
そう簡単には剥がれないし低床に潜るので、案外行けるかも知れませんが、オススメはしません。
フネアマガイの販売情報
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