アナカリスは、日本でもよく見かける水草の一つです。「オオカナダモ」と言えばピンと来る方も多いのでは?
マツモやカボンバと同じ金魚藻と呼ばれていて、金魚やメダカと一緒に使われることが多いですよね。
実は海外から持ち込まれた外来種で、近年大繁殖して問題になっているらしいです。近くの池やダムでよく見かけますよね。
ただ、自生している水草には病気や謎虫がついている可能性があるので、採取して水槽に入れるのはおすすめしません。
というか、自生しているアナカリス(オオカナダモ)はコケまみれで汚いのが多いです。
もし、水槽に入れたいなら、しっかりトリートメントしてから導入しましょう。

それでは、アナカリス(オオカナダモ)の育て方について確認してみましょう!!

野生のコイツは、めちゃくちゃでかいから最初見たときは「別の水草じゃないの‥!?」ってなったぞ。
アナカリス(オオカナダモ)の難易度
アナカリス(オオカナダモ)はとても丈夫な水草で、水質が悪い環境でもすぐに適応して育ちます。CO2の添加も光量も必要なし。
アナカリス(オオカナダモ)の難易度は低いでしょう。
調子が良いとひょろひょろと脇芽を生やして、あっちへこっっちへ自由に繁殖します。
ちなみに、根から栄養を吸収するタイプではないので、水面に浮かせておくだけでもOK。
劣悪な環境でも非常に強いアナカリスですが、実はちょっとした注意点があります。
アナカリス(オオカナダモ)が枯れる・溶ける理由は3つ
アナカリスは弱アルカリ性で、高い硬度を好む水草です。
もともと水質悪化に強い水草なので、ある程度は適応します。
枯れてしまう大半の理由は、
- 水質の変化に対応できなかった(もともと弱っていた)
- 相当劣悪な環境で育てている
- 極端に弱酸性の水で育ってている
この3つがほとんど。
私は、昔琉金を飼っていたのですが、アナカリスも一緒に入れていました。
あまり飼育環境が良いとは言えませんでしたが、枯れることもなく元気に育ってくれました。
脇芽を数本出して、もともと1本だったのが2本に、2本だったのが3本に・・と、どんどん増えていきました。
ほとんど無知だったあの頃でも育てることができたので、そんなに心配する必要はないかも。
購入時に付いている重りに注意!
市販されているアナカリスは、浮き防止で金属(鉛)の重りがついている場合があります。
鉛は生体に害があるので、少し注意が必要。
でも、普通そんな危険なものを付けたまま売りませんよね。
成分がドロドロ溶け出すわけではなく、ほんのちょっと溶け込む程度。それほど影響はないと言われています。
注意が必要なのは、重りによってアナカリスの根本が圧迫されること。
圧迫され続けると、その部分が腐ってしまう場合があります。
近くのホームセンターでも、なぜかアナカリスが、溶けているのを見たことがあります。
よく見ると根本に鉛が付いているんですよね。
なので、できれば外してから入れた方が良いかも?
アナカリス(オオカナダモ)の特徴
アナカリス(オオカナダモ)は、茎を中心に4枚の葉が輪生しているのが最大の特徴です。
実は、雌雄のある水草で、日本に完全に帰化しているのは雄株だと言われています。
海外に自生しているアナカリスは雌株で、ちょっとほっそりしています。
そんなアナカリス(オオカナダモ)ですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
アナカリス(オオカナダモ)を水槽に植えるならどのあたりが良い?
アナカリス(オオカナダモ)は、大きくなると水面近くまで大きく育ちます。なのでレイアウトするなら後景向きの水草ですね。
中景あたりにワンポイントとして2~3本まとめて植えるのもアリ!
ただ、特徴的な見た目から、レイアウトによっては不自然になってしまうかも?
大きくなることから前景には使えないし、相性が良い水草も少なくて、少々使いづらい水草ですね。
だんだん使われなくなる水草でもあります。
アナカリスは、金魚や大型の熱帯魚と一緒に使われることが多い気がします。
オススメの植える場所 | |
前景 | × |
中景 | △ |
後景 | ○ |

初めての水草ですごく嬉しかった記憶があるな。
アナカリス(オオカナダモ)の魅力は飼育環境によって色合いを変えるところ!
アナカリスの魅力は、育てやすいだけでなく、育つ環境によって葉の色合いを変化させるところ。
弱い光と必要最低限に栄養を与えた環境下では、全体的にダークグリーンに近い色になります。
一方で、強光量・豊富な栄養分を与えた環境で育てると薄い緑色になります。
陰性植物メインのレイアウトだと、ダークグリーンの色合いが絶妙にマッチして、良いアクセントになってくれるはず。
薄い緑色になったアナカリスは、陽生植物とも合わせやすく、レイアウトに工夫すれば自然と馴染んで、絶妙な味を出してくれます。
このように飼育環境下で、色合いを変化させるので、育てていて面白い水草でもありますね。
アナカリス(オオカナダモ)と相性の良い魚は?
小型の熱帯魚よりも、金魚や大型の魚熱帯魚と相性が良さそうです。
水を汚しやすい金魚や大型の熱帯魚は、底床のメンテナンスがとても大変ですよね。
アナカリス(オオカナダモ)は、浮かせておくだけでも栄養を吸収して育つので、抜き差しの必要がなくメンテナンス性にとても優れています。
もともと日本にも生えている水草なので、金魚との相性も抜群!
小型の魚を使いたいなら、数匹のアカヒレ(コッピー)だけを入れると、おしゃれに仕上がります。プラティとも相性が良さそう。
陰性植物でレイアウトした水槽なら、暗めの魚を入れるよりも赤色とか派手目な魚が相性バツグンです!
アナカリス(オオカナダモ)と相性の良い水草は?
ちょっと使いづらい形状から、他の水草と合わせにくいですよね‥。
正直、この水草と相性良し!というのがないのが正直なところ。レイアウトするならば後景のメインに使うのではなく、アクセントとしてアナカリスを使うのが良さそう!
中景には流木に活着させた南米ウィローモスで、前景にはエキノドルス・テネルスを植えると、どれも同じ深みのある色合いなので、自然に馴染むかな?
明るめの色だけど、オーストラリアン・ノチドメ(クローバー)も相性良さそうですね。
上記水草はどれも同じ水質を好むので、枯れてしまう心配もありません。
レイアウトを考える時間も楽しいですよね~。
答えは1つだけじゃないですから、あれこれ試行錯誤してみてください!
育成データ
名称 | アナカリス(オオカナダモ) |
---|---|
学名 | Egeria densa |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
カテゴリ | 後景草 |
水質 | 弱酸性〜弱アルカリ性 ※アルカリ性よりのほうが良い |
硬度 | 0〜6 |
光量 | 1~2灯 |
CO2 | 無しでも可 |
価格 | 5~8本 300円~600円 |
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アナカリス(オオカナダモ)の植え方
アナカリス(オオカナダモ)は有茎の水草ですが、底床に植えずに浮かせておくことも可能です。
浮かせておく場合は水槽に入れるだけでOKです。
底砂(ソイルや砂利)に植える場合は節2つ分くらいを埋めます。
浅いとすぐに浮いてきてしまいます。
また、植えるときは、底床にもぐる部分の葉を少し取ってから植えてください。
葉を取った部分から根が生えて、ストッパーの役割をしてくれます。
ただ、栄養を吸収するための根ではないので、根張りは良くありません。
エビに引っこ抜かれたら、根気よく植え直しましょう。
どうしても浮いてしまうなら、もっと深く植えるか重りを付けましょう。
植える時は、重りを外してから1~3本ずつ植えます。
一箇所に多くまとめて植えすぎると、過密気味になり、通水性が悪くなります。
葉から栄養を吸収する水草なので、葉のダメージは致命傷です!
- 底床(ソイルや砂利)に埋まる部分の葉をカットする。
- 根張りは良くないので、深めに植えるのも良さそう。
- 1~3本ずつ植える。
アナカリス(オオカナダモ)のトリミング・増やし方
アナカリスは成長速度が早いので、放置しておくとあっという間に水槽上部を覆ってしまいます。トリミングはこまめにしないといけません。
コケのついた葉や腐ったり弱っているような株を中心にトリミングをしましょう。
増やし方は、トリミングした上部をもう一度植えなおすだけでOKです。
アナカリス(オオカナダモ)のトリミングにはピンチカットと差し戻しの2つがあります。
基本的なトリミングは「ピンチカット」
ピンチカットは、水面の高さや水槽内のレイアウトに合わせて茎をカットします。
調子が良いとカットした部分から複数の脇芽が出る場合があります。
カットした上部は、再度植えることができます。
下葉が古くなってきたら「差し戻し」を行う
基本的には上記の方法でトリミングを行いますが、ある程度繰り返していると、下の葉が古くなっていきます。
そこで、差し戻しを行います。
差し戻しとは、古くなった株は捨てて、カットした上部に差し替えることで、綺麗な状態を保つことです。
- コケがついている部分があれば、ばっさりカットする。
- ピンチカットで対応できなくなってきたら、差し戻しも行う。
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