アマゾン川が流れる南米ブラジルが原産の水草です。
蒸し暑いイメージのあるブラジルですが、ミリオフィラムマトグロッセンセは「雪の結晶」なんて表現されています。
上から見ると、まるで雪の結晶のようなきれいな葉をしているんです。
ちなみに、ミリオフィラムマトグロッセンセの後にグリーンと付けて売られていることもあります。
もうおわかりと思いますが、実は赤くなる個体があるんです。
赤くなる個体は「オレンジミリオフィラム」「レッドミリオフィラム」という名前で売られています。
それでは、ミリオフィラムマトグロッセンセの育て方について確認してみましょう!!
![](https://aqualib.jp/htdocs/wp-content/uploads/2018/11/1210103.jpg)
日本にはフサモというアリノトウグサ科の植物が自生しているぞ。
ミリオフィラムマトグロッセンセの難易度
成長がとても早く丈夫ですが、肥料とCO2の要求が多いので、環境が整っていない水槽ではやや難しいです。
ただ、そうかんたんに枯れることはなく、成長が遅くなる程度です。
育てるだけなら、CO2も肥料も光量を必要ありません。
ミリオフィラム・マトグロッセンセの難易度はやや低めくらいでしょうか。
また、ほとんどの有茎草に言えることですが、光量が強いと匍匐しようとするので、注意してください。
肥料食いなのでしっかり追肥すること
肥料食いなので、肥料切れには注意してください。
根張りがとても良い水草なので、底床に埋めるタイプの肥料がオススメです。
葉面からも比較的栄養を吸収できるみたいなので、液肥でも良いかもしれません。
ただ、窒素やリンの液肥はやめたほうが良いと思います。
上手くやらないとほとんどコケに持っていかれます。
肥料についてはこちらの記事も参考にしてください。
![](https://aqualib.jp/htdocs/wp-content/uploads/2016/08/IMG_0771-1.jpg)
白化するのは「肥料不足」が原因
ミリオフィラムマトグロッセンセが白っぽくなる原因には主に2つあります。
1つが「鉄不足」です。鉄分が不足すると、新芽が白化します。
鉄分は微量元素なのでたくさん添加する必要はありませんが、新芽部分が白っぽくなってきたら追肥してあげましょう。
鉄不足には液肥がおすすめです。
ちなみに過剰に添加すると、カリウムやリンなどの吸収を阻害するので注意してください。
そして、白化するもう1つの理由が「カリウム不足」です。
カリウムが不足すると、古い葉から色が抜ける傾向があります。
カリウムの場合、底床に埋めるタイプの肥料がおすすめです。
特にオススメなのがイニ棒(イニシャルスティック)です。
イニ棒はカリウム以外にも鉄も配合しているので、新芽の白化にも対応できるんです。
ちなみに、カリウムの過剰添加はカルシウムの吸収を阻害するので注意してください。
CO2を多く要求するが過剰添加には注意
CO2の要求量が意外と多いので、できれば添加してあげてください。
ただ、冒頭にも書いたとおり、CO2がなくても枯れはしません。
逆に多すぎると間延び(葉と葉の隙間が伸びる)するので、過剰添加には注意しましょう。
他の水草をたくさん植えている場合や生体の数が少ない場合は添加しても良いかも。
ミリオフィラムマトグロッセンセが溶ける4つの理由
とても丈夫なミリオフィラムマトグロッセンセですが、環境が悪いと溶けて(枯れて)しまうことがあります。
溶けてしまう原因は主に4つ。それぞれチェックしてみましょう!
水質の悪化に弱い
水質悪化に弱く、肥えた水よりも新しい水を好みます。
定期的に水換えをして、新しい水を供給しましょう。
また、肥料食いだからといって、過剰に追肥するのも水質悪化の原因になります。
水草の成長に肥料はとても有効ですが、「しすぎ」には十分注意してください。
ちなみに私も肥料のあげすぎで水草を枯らしたことがある一人です‥。
陸上の植物と同じように、肥料さえ与えていれば、元気になると思っていたんですよね。
水草は富栄養環境よりもやや貧栄養環境のほうが調子が良いです。
上葉が繁茂しすぎている(光量不足)
育てるだけなら光量は必要ありませんが、美しく育てるためには意外と強い光が必要です。
![](https://aqualib.jp/htdocs/wp-content/uploads/2016/05/IMG_0666.jpg)
特に注意が必要なのが、影になる部分。
ミリオフィラムマトグロッセンセの葉はモサモサに茂り、下葉が光量不足になりやすいです。
光量不足になった下葉は、コケにも覆われやすく、そのうち溶け始めてしまいます。
上葉は生きているので植え直せば復活しますが、あまりスマートな方法ではないですよね‥。
60cm水槽なら最低3灯で、できれば4灯以上の照明を使うようにしましょう。
肥料不足
肥料が少ない環境でも育つ水草ですが、少なすぎる場合は注意。
肥料分が少なすぎると成長速度が遅くなります。
成長が遅いと、その分コケにも覆われやすくなります。
その結果、枯れてしまいます。
肥料食いでもある水草なので、追肥はある程度行ったほうが良いましょう。
水温が高すぎるor低すぎる
ミリオフィラムマトグロッセンセが育つ水温は20~26度以下です。
特に30度を越えてくると、高温に耐えきれず溶けてしまうことがあります。
柔らかく繊細な草姿からもわかるように、高すぎる水温は苦手。28度は超えないように注意しましょう。
また、低すぎる水温も要注意。
20度以下の低温だと水草の活性も低下し、コケに覆われやすくなります。
20度以下の低温で肥料も与えている場合は非常に危険!せめて20度以上になるように水温を上げましょう。
ミリオフィラムマトグロッセンセの特徴
最大の特徴は、全体的に明るいライトグリーンで多方向に細く繊細な葉を伸ばすところですね!
この繊細さとは裏腹に水面にまで伸びると、水上葉を展開するのも特徴の一つです。
水上のミリオフィラムマトグロッセンセはとても美しいですよ!
部屋のインテリア兼ストック用としてあえて水上化させて育てるのもアリですね。
そんなミリオフィラムマトグロッセンセですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
ミリオフィラムマトグロッセンセを水槽に植えるならどのあたりが良い?
成長が早く、すぐに水面まで到達してしまうので前景には植えられないですね。あまり前景に植えている人はいないと思います。
中景は大きくなったらトリミングをして、ある程度大きさをコントロールできるのであればアリです。
個人的に1番オススメなのは「後景~最後部」です。
調子が良いと頂点部が赤く色づくので、とっても綺麗にレイアウトできますよ。どんどん水面まで伸びるので、最後部に植えれば、トリミングの手間も減ります。
オススメの植える場所 | |
---|---|
前景 | × |
中景 | ○ |
後景 | ○ |
ミリオフィラムマトグロッセンセの魅力はどんなレイアウトでも使いやすい汎用性の高さ!
一番の魅力は、どんなレイアウトでも意外となんとかなっちゃう汎用性の高さですね。
「水槽の後ろが寂しい」「水槽に自然さが足りない」なんて感じたらとりあえずこの水草を植えておけばOK!笑
育てやすく使い勝手も良いので、アクアリウム初心者でも簡単にきれいな水槽が作れちゃいます。
こういう繊細な水草にはカボンバがありますが、やや硬度が必要でソイルとの相性が悪くて使いにくいんですよね。
そこでミリオフィラム・マトグロッセンセの出番です!
硬度が低くい環境でも育つので、使い勝手が良いんです。
ミリオフィラムマトグロッセンセと相性の良い魚は?
ド定番のカラシン系が一番相性が良いですね。
中でも最近良いなぁと思っている熱帯魚はプリステラです。
ヒレに黄色いワンポイントがとってもキュートなんですよね!
ただ見た目が地味なのもあって、ちょっと物足りなさも感じるかも。
プラスアルファで他の派手なカラシンと混泳させると面白いですよ!
ちなみにプリステラはかんたんに繁殖できるので、繁殖を楽しむのもアリですね。
いつの間にかそっちがメインになってるかも。笑
ミリオフィラムマトグロッセンセと相性の良い水草は?
ライトグリーンとも濃い緑とも言えない草姿なので、基本的にどんな水草とも相性が良いです。
とりあえず水槽の一番後ろに植えておけば、キレイにまとめてくれます。
私だったら、前景はショートヘアーグラスで、中景はブリクサとかやってみたいですね。
後景にロタラ系とミリオフィラム・マトグロッセンセを植えます。
ミリオフィラムマトグロッセンセを後景に混ぜるだけで、一気に素敵な水槽にしてくれますよ!
ただ、ロタラも肥料食いなので、肥料切れには注意が必要かも。
育成データ
名称 | ミリオフィラム・マトグロッセンセ |
---|---|
学名 | Myriophyllum mattogrossense |
難易度 | ★★☆☆☆ |
カテゴリ | 後景草 |
水質 | 弱酸性~中性 |
硬度 | 0~6 |
光量 | 2灯~3灯以上 |
CO2 | 1滴/3秒 |
価格 | 5本で590~900円 |
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ミリオフィラムマトグロッセンセの植え方
有茎草なので底床に埋め込む感じでOK。
間隔を開けて植えるようにしますが、数本まとめて植えてもOKです。
最初のうちはスカスカでも、トリミングを繰り返すことでどんどんモサモサになっていきます。
ちなみ有茎草なので、横に倒して埋めても新芽を出します。
ただ、この方法は水草の負担が大きいようで、そのまま調子を崩してしまう場合があります。
私も横に倒して植えたことがあるのですが、なかなか成長しない上に葉が小さく(矮小化)なってしまいました。
- 数本まとめて植えても1本ずつでもOK。
- 横に倒しても一応生えてくるが、あまりおすすめしない。
ミリオフィラムマトグロッセンセのトリミングと増やし方
ミリオフィラム・マトグロッセンセのトリミングには「ピンチカット」と「差し戻し」の2つがあります。
状況に合わせて使い分けましょう!
適当な位置からカットする「ピンチカット」
一般的なトリミング方法は「ピンチカット」です。株を増やしたい場合もピンチカットを行います。
やり方は、伸びすぎた株をレイアウトに合うようにばっさりカットするだけでOK。
調子が良いとピンチカットした節目から数本の脇芽を出すことがあります。
さらにボリュームのある見た目になりますよ。
カットした上部をもう一度植え直すことで株分けができますが、トリミングの間隔が短いと新芽がいじける場合があるので注意してください。
あと、ピンチカットをすると、頂芽が無くなって見た目があまりよろしくないので、目立ちすぎる場合は差し戻しの方が良いかも。
私の場合は、水草を増やすフェーズとレイアウトを整えるフェーズで使い分けています。
- とにかく量を増やしたいならピンチカット→再植栽
- レイアウトを美しく保ちたいなら差し戻し
下葉をトリミングし上葉を植え直す「差し戻し」
下葉が古くなってきたら差し戻しを行ないます。
気になる部分(葉が落ちてしまっている・コケが目立つ等)ときれいな部分の境目でトリミングします。
そして、古い下葉を廃棄し、新しい上葉を植え直します。
差し戻しを行うことできれいな草姿を維持できますよ。
また、他の水草まで引っこ抜けるくらい根張りが良いので、下葉を抜く時は、底床を荒らさないように注意してください。
- トリミングのしすぎで新芽がいじける場合があるので注意。
- 下葉を引っこ抜く時は慎重に!
ミリオフィラムマトグロッセンセの販売情報
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