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【後景草】マツモの育て方

マツモ後景草

多年草の水草で、世界中に生息していて日本国内でも河川や沼などに自生しています。
有茎草みたいな形をしていますが、実は浮草の仲間なんです。なので根っこを持っていません。

ちなみに、AquariumLibrary(アクアリウムライブラリー)では浮草というカテゴリがないので、便宜上後景草として扱います。

マツモはキンギョモとしても有名で、昔から金魚やメダカの飼育に使われてきました。
水草はあまり詳しくないけど、マツモは知ってる!なんて方も多いのでは?

それでは、マツモの育て方について確認してみましょう!!

マツモは漢字で松藻と書くぞ。
名前の通り、松に似た藻ってことだな。
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マツモの難易度

とても丈夫な水草でアクアリウムの初心者でも簡単に育てられる水草です。
富栄養(水質が悪い)環境が大好きで、水質悪化にかなり強い水草です。

二酸化炭素や追肥も一切必要ナシ。
浮遊性の植物なので、浮かべておくだけで勝手に成長します。

とても丈夫なマツモですが、環境が合わないとまれに枯れることがあるので注意しましょう。

根を張らないので底床に植えられない

仮根と呼ばれる根を持っていますが、底床に根付くほどしっかりしたものではありません。
しかも活着性の低い根っこなので、流木に定着できません。

あくまで浮草の仲間なので、水槽に漂わせておくのが自然なんですね。
底床に沈めて使いたいなら、重りをつけて無理やり沈める必要があります。

魚に食べられる事があるので注意!

柔らかい葉なのでエビや魚の食害にあいます。
ピンポンパールやらんちゅうなどの金魚は当然食べるとして、グッピーのような小型の魚、ヤマトヌマエビなども食べます。

マツモをいれたら必ず食害にあうと思ったほうが良いかも。

対策は特にありませんが、繁殖力は凄まじいので、小型の魚であればあまり問題にならない場合が多いです。
あとはバケツなどに入れておけば勝手に増えるので、ストックしておくのも手ですね。

国産と外国産があるので注意

マツモは世界中に分布している水草で、赤くなるのもあります。もちろん日本にも自生しています。
なので、国産と外国産が販売されています

私の近くのホームセンターでは、「国産」と書いてありますね。

国産は、外国産よりも繊細でまっすぐ葉を伸ばし、しなやかな見た目をしています。悪く言えばヒョロヒョロ。
また外国産よりやや弱い傾向があります。

外国産は、ボリュームのある葉でふさふさとしています。
国産よりも丈夫ですが、冬を越せません。

特に注意が必要なのが屋外の水槽です。例えばビオトープなどですね。
国産は越冬するので、ビオトープで使いたいなら国産を選びましょう。

水温が30度を超えてくると弱ってくる

柔らかい水草なので、高温には弱いです。

水温が30度を超えてくると急激に調子を崩します
バラバラと溶けてしまう事があるので、屋外で育てる場合は注意しましょう。

対策は日陰に水槽を置くことですね。
あまり光量を要求しないので、日陰でも十分育てることができますよ。

マツモの色が悪い・薄いのはなぜ?

川に生えている野生モノって色がすごく悪いですよね。
水槽でも同じで、環境が合わないと茶色く変色します。

藻(コケ)が付着して茶色くなっている場合は、水質を改善するれば良くなりますが、茶コケは立ち上げ初期に見られるコケなので、放っておけばいつの間にか消えていることが多いですよ。

色が薄いのは、溶けかけている可能性があるので注意
マツモの枯れ方は、白っぽくなって次第に半透明になり溶けていきます。
もし色が薄い・白っぽい場合は要注意かも。

他にも変色する原因はありますが、ちぎれていない(溶けていない)のであれば復活します。

肥料が不足すると色が変わる・ヒョロヒョロになる

マツモは肥料(栄養)が豊富にある水槽が大好きです。
なので貧栄養の水槽に敏感に反応し、色や形を変化させます

例えばカリウムが不足すると、葉が白っぽくなり茎が赤くなります。
カリウムには茎を強く丈夫にする役割があるから、茎にも変化がでるのでしょうね。多分。

ただ、富栄養が大好きといっても、窒素やリンだけが過剰ではあまり意味がないんです。

水草の肥料は難しい!栄養素の話と私がオススメする肥料3つを紹介!
水中で育つ「水草」は光やCO2などすべて私達アクアリストが用意しないといけません。 その中でも特に厄介なのが「肥料」です。 何も考えずに適当に添加するとコケるし、何もしなければ栄養不足で調子を崩してしまいます。 そこで、今回は栄養素の種類と肥料を与えるタイミングなど肥料について解説していきます!

もし茎が赤くて、コケがいっぱい生えている場合、カリウムを添加してあげると元気になるかもしれません。

急激な水質の変化に弱くバラバラに溶けることがある

水質の悪化に強い水草ですが、急激な水質の変化には弱いです。
一度でも調子を崩してしまうと、あっけなくバラバラに溶けてしまいます。

私も半分くらいの水量を水換えをした時にやってしまった経験があります。
2~3日はなんともなかったのですが、だんだんと砕けていくんですよね。

水槽に散らばるので結構厄介なんですよね。
大きい水槽の場合、いつの間にか無くなってたなんてことも‥。

ちなみに、バラバラになっても調子を取り戻すと復活します。
必ず復活するわけではありませんが、水面に漂わせておくと復活するヤツもいます。

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マツモの特徴

細長くて色鮮やかなグリーンの葉を持ち、茎を中心に5枚~12枚程度の葉が輪生しています。
葉の大きさは約2cmで、草丈は環境が良いと60cm~80cmとかなり大きくなるのが特徴です。

低光量で水質が悪い環境でも普通に育つ特徴があり、よく見ると意外と綺麗な草姿をしています。

浮草なのでソイルの栄養を吸収し尽くさないのも良いですよね。
水そのものを浄化してくれる感じ。

ちなみに、南米やメキシコ産は頂点部が赤くなります。
全国各地に生息しているので、地域によって特徴が全く異なるんです。

そんなマツモですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!

マツモを水槽に植えるならどのあたりが良い?

かなりでかくなるので、前景はダメですね。
そもそも重りをつけるので、見た目がよろしくありません。

中景は工夫次第ではいけるかな‥?小型水槽では難しそうですが‥。
鉢植えのマツモを中景の置くのはありか‥?うーん‥。

後景はアリですね!他の水草と組み合わせて、上手くレイアウトすれば綺麗に仕上がります。メキシコ産だと頂点部が赤くななってより綺麗ですよ!

レイアウトのポイントは、どう重りを隠すか?です。
せっかく綺麗にまとめても重りが見えていては一瞬にして残念な水槽になってしまいます。

ちなみにビオトープの場合、水質維持のために浮かせておくのもオススメです。

ビオトープはあまり水換えをしないので、水質が悪くなりがちなんです。水質浄化の効果が高いので、浮かせておく方も多いんです。

オススメの植える場所
前景×
中景
後景

マツモの魅力は水質の浄化力!

水草の中でも特に水質の浄化力に優れているのが最大の魅力ですね!
水槽の立ち上げに使うパイロットプランツにも最適です。

浮草なのでソイルから栄養を吸収しません。水に溶け込んでいる、コケに回る栄養分のみを吸収します。スバラシイ!

ちなみに浄化力の高さは農林水産省も注目しており、外来生物対策指針ではマツモを使った水質浄化対策が推奨されています。

国からのお墨付きをもらっているわけですね!!

めちゃくちゃ丈夫であることと水質浄化力の高さから、「マツモ神」とも言われているぞ。
特にコケに回る栄養をピンポイントで吸収してくれるのは嬉しいな。

アナカリスにカボンバ、マツモ・・どれがどっち??見分け方は?

アナカリスもカボンバもキンギョモと呼ばれていて、どれもホームセンターで見る水草ですよね。
どれがどれなのかごっちゃになりますよね。笑

でも、画像を見比べれば一目瞭然です。

アナカリスカボンバマツモ
アナカリスカボンバマツモ

アナカリスの葉は、カボンバやマツモよりも平べったい形をしていて短いです。

カボンバとマツモはよく似ていますが、よく見るとカボンバは葉が何度も枝分かれしていますね。マツモの葉は上へまっすぐ伸びています

どれも全然形が違うのがわかりますね!

光によって葉を閉じたり開いたりする

マツモは暗くなってくると葉を閉じて、太陽が登って明るくなると葉を開きます。
これを「就眠運動」というのですが、人間でいう「睡眠」と同じです。

マメ科の植物でよく見られます。葉を閉じているからと言って、弱っているわけではないので、安心してくださいね!

ちなみにこの就眠運動ですが、最近までどういうメカニズムで起こるのか謎だったんですよ。

ハサミで切ったり強い刺激を与えても葉を閉じるので、まるで痛がっているようで、トリミングするのがちょっと可哀想になります。笑

マツモと相性の良い魚は?

熱帯魚 相性

やっぱり「和」の魚と相性が良いですね!コイ系とかメダカとか。
草食性が強い魚だと食害に合うことがあるのでその点は注意ですね。

私だったら、ビオトープに使うかな?水質を浄化してくれるし、メダカの産卵床にもなるし、葉が生い茂るので隠れ場所としても最適ですよ。

マツモと相性の良い水草は?

水草 相性

レイアウトとして使うとなると、なかなか使いにくいのですが、上手にレイアウトすれば意外と綺麗にまとめてくれます。

後景にロタラ系やパールグラスを使って、その最後部にワンポイント的に配置するといい感じ!
ただマツモが大きくなると光を遮ってしまうので、レイアウトの維持は大変そうです。

陰性植物との相性も良いですね。
アヌビアスナナやミクロソリウムはどうでしょうか?
流木に南米ウィローモスを活着させるともっと良くなりそう!

ただ、アマゾンソードやスクリューバリスネリアなど、大きく成長する水草とは相性が悪いですね。

マツモも大きく成長するので、圧迫感のある窮屈な水槽になりそう。
ワンポイント的に使うならありだと思います。

育成データ

名称マツモ
学名Ceratophyllum demersum
難易度★☆☆☆☆
カテゴリ後景草
水質弱酸性~弱アルカリ性 ※弱アルカリのほうが調子が良い
硬度0~6
光量1灯以上 ※無しでも可
CO2無しでも可
価格3本で324円~550円

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マツモの植え方

マツモの植え方は「水面に漂わせておく」「重りを付けて無理やり沈める」の2つがあります。
水面に漂わせるのは植え方とはちょっと違う気がしますが。笑

水面に漂わせておく

ショップで購入すると、鉛のおもりがついていたり、ポットに入っていることが多いです。
なので、水面に浮かばせる場合は外してから入れます

マツモ-植え方1

重りがついていた部分は、変色していたり傷んでいる事が多いので、水槽に入れる前にトリミングしておくと良いかも。

また、フィルターの水流で動き回ることがあるので、排水口から遠い場所に入れてください。

重りを付けて無理やり沈める

底床に無理やり植える方もいますが、根っこがないのですぐに浮いてきてしまいます。
そこで重りをつけて無理やり沈めます。

マツモ-植え方2

おもりが元から付いている場合でも一度外しましょう。
マツモのおもりに使われているロックウールには、残留農薬が付着している場合があります。

生体に悪影響があるので必ず外し、新しいおもりを使うようにしてください。

水草のトリートメントをしておくとより安心ですよ。

水草を入れる前にトリートメントをする必要性とやり方
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あとはレイアウトに合うように好きな高さでカットし、重りを巻きつけるだけ。

マツモ-植え方3

おもりが付いた部分は傷んでいる場合があるので、下部を捨てて上部を使いましょう。

また、水槽に入れてからもだんだん腐ってちぎれてくるので、定期的に巻き直しが必要です。
砂利やソイルに直で植えた場合でも同様です。

最近では「ソフトおもり」という根本を傷めにくい商品もありますよ。

水草のソフトおもりicon
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スポンジ状のクッションを巻きつけて使うので根本を傷めにくいのがポイントですね!

植えるときの注意点!
  • 浮かせておく場合は水流が少ない(排水溝から遠い)場所を選ぶ!
  • 購入時についていたおもりは水槽に入れないこと。
  • おもりを使って沈める場合、定期的に巻き直しが必要。

マツモのトリミングと増やし方

マツモのトリミングには「ピンチカット」「差し戻し」「おもりの付け直し」の3つがります。
うまく使い分けて理想のレイアウトを作りましょう!

ピンチカット

ロタラのような有茎草と同じように、適当な長さでトリミングします。

マツモートリミング1

葉が輪生している節目は潰さないように注意してください。

マツモ-節目(成長点)

節目から新しい枝や葉が出るので、潰してしまうとその部分から枝分かれできなくなります。

といっても、量が多くなってくると、いちいち考えてトリミングできません。笑
あまり気にしなくても良いと思います。

また、調子が良いとピンチカットした部分から枝分かれするように数本伸びることがあります。
変な方向に伸びて、レイアウトが崩れる場合はカットしちゃいましょう。

マツモートリミング2

ちなみに、カットした上部も成長するので、重りをつけて沈めることができます。

マツモートリミング3

「ピンチカット→再植栽」を繰り返して行うことで、たくさん増やすことができます。

差し戻し

差し戻しも有茎草と同じ。
根本が古くなって、傷んでいたりコケがついている場合に差し戻しを行います。

まず、古くなっている下葉をトリミングします。
そして、古い下葉は捨てて新しい上葉のみを沈めます

マツモートリミング4

こうすることで、常にきれいな状態を維持できます。

ただし、マツモは水質を浄化する力がスゴイです。
広範囲に差し戻しをすると、水槽のろ過能力が急激に落ちてとても危険です。

何回かに分けて差し戻しをすることで、影響を最小限にできますよ。

おもりの付け直し

重りをつけて沈めている場合、根本が腐りやすいです。
このまま放置していると、根本がちぎれて水面に浮かんできてしまいます。

なので定期的におもりの付け直しをしましょう。

トリミングの注意点
  • なるべく葉・節目を潰さないこと。
  • 水草全体のトリミングを一度にやらないこと。
  • 定期的に重りの付け直しを行うこと。

マツモの販売情報

マツモが購入できるショップ情報はこちら!

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