おたまを逆さまにしたような形をしている「グロッソスティグマ」。
なんだか可愛らしい水草ですよね。
もともとオーストラリアに自生している水生植物ですが、なんと日本の自然界でも確認されるようになりました。
もう不要だからってそこらへんに捨てるのは絶対禁止です!
魚を愛し、水草を愛するアクアリストとして一番やってはいけない行為ですよ!
グロッソスティグマは、アクアリウムの世界では、超がつくほど定番の水草ですよね。
もし前景草を探しているなら、とりあえず候補に上がるのではないでしょうか?
それでは、グロッソスティグマの育て方について、チェックしてみましょう!
ちなみに「きもい」の英語も「Gross」だぞ。
てことは「Your gross is gross」は、「お前の舌きもい」になるのか・・?
グロッソスティグマの難易度
グロッソスティグマは、要求光量が高めで、CO2も必須で、しかも肥料も必要です。
ちゃんと必要な道具を揃えていれば、問題なく育てられますが、Co2添加器も照明もない初心者にとっては少し難しく感じるかもしれません。
アクアリウム初心者にとってはグロッソスティグマの難易度は高めでしょう。
グロッソスティグマが上に伸びる!這わない!
グロッソスティグマは、横に這うのが大きな特徴ですよね。
でも、低床を這ってくれなくて困っている方は意外にも多いんです。
調子が良いと、土に潜るほど這う力が強い水草なのに・・。
かくいう私も、初めて育てた時、横に這ってくれなかった経験があります。どんどん縦に伸びてくるんですよね。笑
最初は、切っては横に埋めて‥を繰り返していたのですが、だんだん面倒になってそのまま放置していました。結局、調子も戻らず、最終的にコケに覆われてしまったので撤去した経験があります。
照明も肥料も完璧だったのに。原因を自分なりに分析してみたのですが、
- カリウムメインの肥料を「過剰に」添加していたこと
- 水槽の蓋に炭酸カルシウム(白くて硬い奴)が付着して真っ白だったこと
上記が「グロッソスティグマが這わない原因」ではと思っています。
特に肥料は、初心者の方は判断が難しいですよね・・。
肥料不足も、横に這わなくなる原因ですが、カリウムの過剰添加は全くの逆効果。
水槽下ではカリウム不足になりがちだからって、過剰に添加するのは良くありません。
また、光量が強いはずのメタハラでも縦に伸びてしまうことがあるみたいです。
原因は・・わかりません!
波長とかが関係しているのでしょうかね・・?
- 光量不足
- 肥料不足
- カリウム過多
- 水槽の蓋が汚れている→光量不足
- メタハラを使っている
特に、照明は重要。上へ伸びる原因のほとんどはコレな気がする‥。
グロッソスティグマのような前景草は、這ってなんぼの水草です。
照明だけは妥協しないで、揃えるようにしましょう。
無理やり引っこ抜くのはNG!
「メンテナンスのために引っこ抜きたい」「植える位置を変えたい」など、引っこ抜きたくなる場面は多いですね。
ですがグロッソスティグマは、表面に出ている部分以上に地中深くまでぎっしり根を張っています。
そのまま引っこ抜こうとすると、ベリベリと全ての株が抜けてしまいます。
なので引っこ抜くのではなく「カット」するようにしてください。
グロッソスティグマの根が地中深くまで広がるのは、土からの養分をたっぷり吸収するから。
固形タイプの肥料をあげると、調子良く育ってくれますよ。
過剰なCo2添加はNG
また、繁殖スピードを上げるために必要以上にCO2を添加すると、草体が間延びしてしまい特徴的な丸い葉が変形してしまうことがあります。
しかも、水質を変化させたり、酸欠によって生体にも影響を及ぼしてしまう危険もあります。
そもそも、CO2は成長速度を上げるだけ。極論を言うとなくても育ちます。
CO2よりも光量・肥料の方が圧倒的に重要なんです。
水草の種類によっても変わってくるが、大方こんな感じだぞ。
必要な機材さえあれば、丈夫で難易度も低い水草です。
必要投資だと思って、はじめから良いモノを揃えておくと良いですよ!
グロッソスティグマが育たない・枯れる理由は?
思ったように育ってくれない・・なんてトラブルは、水草の育成には多いですよね。
明確な原因を特定するのはなかなか難しいですが、グロッソスティグマでありがちなトラブルはいくつかあります。
思い当たるものがあれば、1つずつ改善してみてください!
肥料食いの化け物なのでいっぱい補給しよう!補給する栄養素にも注意!
グロッソスティグマは水草の中でもかなりの肥料食いで有名です。
ソイルを敷いていても、すぐに使い果たしてしまうほど。
なので、ソイルが切れてきたあたりから調子を崩し始めることも多いようです。
- 最初は調子が良かったのに、最近弱ってきた。
- 重なるほど増えてもしていないし、光量も十分。
もし当てはまる場合、肥料切れの可能性大です!
グロッソスティグマは、根っこから栄養をいっぱい吸収するので、底床に埋めるタイプの肥料がおすすめです。
注意点は、過剰に与えないこと!
吸収しきれないほど過剰に添加すると、コケに覆われるだけでなく、逆に調子を崩す場合があります。
不足している栄養素を見極めて、正しく添加してあげましょう。
繁殖しすぎると水質悪化や下葉が枯れるので注意!
グロッソスティグマは、一度調子が良くなると、ものすごい繁殖力を持っています。葉が2重、3重に重なるように増殖するほど。
ここまで増えてしまうと、下の葉に光が届かず、どんどん弱ってしまいます。
そのまま保ておくと、少しずつ枯れていきます。
しかも、通水性やメンテナンス性も悪化させます。
入り組んだ葉で淀んだ環境は、水質悪化・コケの大きな原因になります。
何重にも重なってきたら、思い切ってザクザクとトリミングしてしまいましょう。
一気にトリミングしたことで一時的に水槽のろ過能力が落ちますが、そのまま放っておくよりはマシです。
ただ、大規模にトリミングした後は肥料は少なめに抑えるようにしましょう。
トリミング後のグロッソスティグマも本調子ではないので、大量に与えるとコケの原因になります。
もちろん適正の範囲内であれば問題ないですよ。
グロッソスティグマの特徴
グロッソスティグマは陽性の水草で、ライトグリーンの葉を持ち、おたまを逆さまにしたような形をしているのが最大の特徴。
草体も低く、前景草として使われることが多い水草です。
また、調子が良いと、土に潜るようように増えます。
なかなか増えないな・・と思ったら、土の中から顔を出してる!?なんて事がよくあります。
そんなグロッソスティグマですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
グロッソスティグマを水槽に植えるならどのあたりが良い?
グロッソスティグマは、草体の大きさが数センチしかないこともあり、前景草に植えることが多いです。
前景草って、種類が少ない上に育てるのが難しい水草が多いんですよね。それに、レイアウトによって合わない前景草も多いし・・。
なんだかんだ言って、結局グロッソスティグマに行きつく事が多いです。
ただ、ちょっと変わった使い方として、「あえて低光量下で育てる」なんて技もあります。
高光量だと、地を這うように育ちますが、低光量だと上へ上へ伸びます。
コレを利用して、中景層あたりに植えてみるのも面白いかも?
すっごくみすぼらしい見た目だけど笑。
また、ショートヘアーグラスと組み合わせると、より自然で美しいレイアウトが作れます。
でも、王道な手法なので、またこれか感があるのは難点か?笑
オススメの植える場所 | |
前景 | ○ |
中景 | ×(△) |
後景 | × |
グロッソスティグマの魅力は特徴的なおたまのような葉
やっぱり1番の魅力は、小さい草体でおたまを逆にしたような丸くて可愛い見た目ですよね!!
底床一面に生えたグロッソスティグマの絨毯は本当に美しいですよ。
個々の葉がつける気泡は目を奪われるほど綺麗で、水槽内をより自然で、幻想的な空間にしてくれるはずです。
グロッソスティグマの上を体をキラリと輝かせながら、優雅に泳ぐテトラとの組み合わせは、これぞアクアリウム!という感じですね。
多くのアクアリストから愛される水草の1つで、いろんなレイアウトにもマッチするのもポイントです。
ほとんどの水草と相性が良くて、手軽に使えるんですよね。
また、成長速度がとても早いのも特徴の1つ。
時間経過とともに、何重にも重なって増えるほど成長が早いです。
個人的な意見ですが、何重にもなったグロッソスティグマのレイアウトを見ると、「この人はアクアリウムに慣れてるな」と感じます笑
また、葉がとっても小さいので浮きの役割になって、水面に浮いてきやすいです。
エビがほじくるし、根が張るまでは、エビは入れないほうが良いかも。
グロッソスティグマと相性の良い魚は?
王道に行くならば、ネオンテトラやカージナルテトラですね。
でも私だったら、グリーンネオンテトラをメインに使って、ポイントとしてレッドファントムテトラやブラックファントムテトラを使います。
・・コレも王道か?笑
ちなみに、あまり大きすぎる熱帯魚との組み合わせ良くないかも。
やっぱりこういうレイアウトは「優雅さ」でまとめるからこそ味が出るんですよね!
グロッソスティグマと相性の良い水草は?
いろんな水草と合わせられますが、注意点は大きすぎる水草との組み合わせはNG。
光を遮って、縦に立ち上がってしまう可能性があります。
相性が良い水草は、ミニマッシュルームですね!同じような丸い葉を持っているので、水槽に統一感を演出できます。
丸い葉同士で、可愛らしいレイアウトが作れますよ。
また、中景草なので、グロッソスティグマの成長を邪魔しないのも嬉しいですね。もちろん、メンテナンスは必要ですが。
後景も緑一色でまとめるのも良さそうですが、アクセントとして赤みのあるロトンディフォリアやロタラ・インディカをポイントで使うのも良い感じ。
育成データ
名称 | グロッソスティグマ |
---|---|
学名 | Glossostigma Elatinoides |
難易度 | ★★★☆☆ |
カテゴリ | 前景草 |
水質 | 弱酸性〜弱アルカリ性 |
硬度 | 0〜6 |
光量 | 4灯以上 |
CO2 | 1〜3滴/1秒 |
価格 | 1カップで ¥500〜¥950 |
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グロッソスティグマの植え方
繁殖力が強いので、最初からびっしり植えるのではなく、3㎝間隔で植えると綺麗に育ってくれますよ。
びっしり植えてしまうと、予想外のところまで生えてきて、思ったとおりのレイアウトにならない可能性があります。
購入時は、カップに大量に入っていると思いますが、そのままボンと植えるのはダメ。
見栄えが悪いし、成長にムラが出てきます。
それに、グロッソスティグマは、小さくて軽いのでそのまま浮いてしまう可能性もあります。
グロッソスティグマの植え方は、2〜3節に分解して、一本ずつ植えます。
ポイントは一番上の葉だけが顔を出す感じに地中にねじ込みます。
そうすることで、葉がストッパーとなって水面に浮いてくるのを防ぐことができます。
また、ショップで販売されているグロッソスティグマは高確率で水上葉です。
水上葉とは、水の外に適応した葉のこと。
水中に適応していないから、植えても全て枯れてしまうんです。
その後、水中葉を展開します。
水中葉とは、水中に適応した葉のこと。
その逆は、水上化だな。
水上葉は一度全て枯れるため、水中葉がちょこちょこ出た段階で、全部トリミングしてしまいましょう。
枯れた葉はコケの原因になります。
また、水上でも育つため、余ったグロッソスティグマをストックしておくことができます。
太陽が良く当たる場所に適当に植えておきましょう。
- 3cm間隔で1本ずつ植えること!
- 水中葉が展開しだしたら、一度トリミングすること!
グロッソスティグマのトリミングの仕方
縦に伸びている茎の根元の方からトリミングします。ただし、そんな厳密にカットする必要はありません。
適当にザクザク切っても問題なし。思い切って、根元から刈り込むようにトリミングしちゃいましょう。
枯てしまった葉や苔が付着している葉を重点的に、トリミングすると良いですよ。
手に負えないほど成長してきたら、思い切ってすべての葉をトリミングしてしまうのも手です。
みすぼらしくなってしまいますが、成長速度が早いので、良くも悪くもすぐに元通りになりますよ。
刈り込んだら、肥料の添加は控えましょう。
水草自身も弱ってるし、栄養を与えても吸収しきれません。
- 枯れている葉・コケが付いている葉を重点的に刈り込む!
- 大規模に刈り込んだら数日は肥料を控える。
詳細
水質 | 弱酸性〜弱アルカリ性 |
硬度 | 0〜6 |
光量 | 4灯以上 |
CO2 | 1〜3滴/1秒 |
価格 | 1カップで ¥500〜¥950 |
グロッソスティグマの販売情報
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