グリーンネオンテトラは、ブラジルのアマゾン川上流やネグロ川に生息する小型の熱帯魚です。
飼育しやすいわりに養殖はされていないので、市場に流通しているのは原産地で採取された野生の稚魚がほとんどです。
カラシンの仲間で、野性環境下では、天敵から身を守るために群れて生活しています。
それでは、グリーンネオンテトラの飼い方について確認してみましょう!!
グリーンネオンテトラの飼育難易度
グリーンネオンテトラは、水質の変化にあまりうるさくなく、とても飼いやすい熱帯魚です。
アクアリウム初心者でも飼育できるはずです。
ただ、体が丈夫なネオンテトラなどと比べると、体が小さいこともあり、少しデリケートな部分がみられます。
グリーンネオンテトラの飼育難易度は普通くらいでしょう。
パイロットフィッシュには向かない
カージナルテトラのような小型カラシンの中でも、さらに小ぶりで、デリケートな部分があるのでパイロットフィッシュには向きません。
できなくはないと思いますが、水質が不安定な時期に入れるのはあまりおすすめしません。しっかり環境を整えてから入れる方が良いですよ。
もし他の熱帯魚(パイロットフィッシュ)は入れたくない!という場合。パイロットプランツを使った「フィッシュレスサイクル法」での立ち上げがおすすめ!
パイロットフィッシュを使わない立ち上げ方法なので、好きな熱帯魚が入れられますよ!
泳層が中層~上層付近なので混泳させるときは要注意?
グリーンネオンテトラは、中層~上層付近で生活しています。
なので混泳させるときは、なるべくバッティングしないようにしたほうが良いかも。
といっても水槽という狭い空間では上も下も好き勝手に泳ぎだします。笑
私が飼っていた時は明るくなると中層付近を泳ぎますが、夜になる(暗くなる)と下の方でじっとしていることが多いです。
泳層についてあまり神経質になる必要はありませんが、大型の熱帯魚を入れるときは念の為注意しておきましょう。
体が小さい分病気になりやすい
成長しても2.5cmほどと、小型カラシンの中でも随一の小ささです。
体が小さいということは、病気にもかかりやすいということ。
飼育難易度は高くありませんが、水質悪化には十分気をつけましょう。
特に、カラシン特有の病気である「ネオン病」は、一度発生するとあっという間に全体に広がってしまいます。
私はまだ一度も経験がないので詳しくは教えられないですが、とにかくヤバいらしいですよ‥。
体が小さいので小さめの餌を選ぶ!おすすめはフレークタイプの餌
大きくて硬い顆粒の餌はちょっと苦手。
混泳している場合、体が小さい事もあって餌争奪戦にも負けがち。
なので細かく砕けて水槽全体に行き渡る、柔らかくて食べやすいフレークタイプの餌がおすすめです。
グリーンネオンテトラではないですが、とにかく臆病で全然餌にありつけない子がうちにいた事がありました。
顆粒の餌とか沈下性の餌など色々試した結果、一番餌にありつけたのがフレークタイプだったんですよね。
手でグチャッとやれば、簡単に粉々になるので稚魚にも最適ですよ。
消化吸収も良いし、みんなに餌が行き届くし、稚魚にも良いし、個人的にフレークタイプの餌が最強だと思っています。
グリーンネオンテトラの特徴
グリーンネオンテトラは、同じ小型カラシンの仲間である「ネオンテトラ」に非常によく似ていますよね。
じっくり見てみると、背中の青いラインが、ネオンテトラよりもやや緑色が強く、お腹の赤いラインが薄い体色をしています。
中には、お腹の赤みがやや強い個体もいるみたいです。
そんなグリーンネオンテトラですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
草食性の強い熱帯魚
他の小型カラシンよりも少し草食性が強いところがあります。
与える餌が少なくてお腹が空くと、柔らかい水草や新芽を食べてしまうことがあります。
アンブリア類やブリクサのような、葉が柔らかい水草を植えている場合、水槽メンテナンスのとき等に食害にあっていないかチェックしてみましょう。
もしかじられたあとがある場合、餌の量を少し増やすと良いかも。
群泳する特徴がある!
群れる特徴もあり、数十匹のグリーンネオンテトラが照明の光をキラリと反射させながら泳ぐ姿は個体の小ささを感じさせない迫力と美しさがあります。
30cmくらいの小型な水槽ではあまり群泳してくれませんが、60cm以上の水槽になればまとまって泳いでくれます。
ただ安全な場所だとわかると、だんだんバラバラで泳ぎだします。ストレスがないのは良いことなのですが…。
もし群泳したければ、大型の熱帯魚と混泳させてみましょう。
襲われるかも!って思って、群泳してくれるようになります。
でも相当なストレスなので、個人的にはあまりおすすめしません。好き勝手に泳ぐ水景もまた美しいですよ。
小型ながら特徴的なキラリと輝く体色が魅力!
グリーンネオンテトラと水草の組み合わせはとても美しく、小さい熱帯魚ですがネキラキラと光を反射させる体色が強いので、小さを全く感じさせない美しさがあります。
キラリと輝く体色はグリーンネオンテトラならではの魅力と言っても良いですね!
また、緑色は収縮色と言って、水槽全体を引き締める効果があります。
なのでちょっと乱雑なレイアウトでも、成功している感というか・・ちゃんとまとまっている感を演出できます。
他の小型カラシンとは違った雰囲気が作れるので、アクアリストの中にはグリーンネオンテトラを好んで使用する方も多いみたいですよ。
グリーンネオンテトラと相性の良い熱帯魚は?
小さくてキラキラと輝く体色は、単種だけでも十分美しい水槽が作れるほど。もちろん他の熱帯魚と混泳もOK!
私だったら、黒系のブラックファントムテトラをアクセントに少し入れるくらいかな。
レッドテトラ(ファイアーテトラ)みたいな赤系の熱帯魚とも相性が良さそうです。
ネオンテトラと混泳させている方もいるみたいですよ。
基本的にどんな熱帯魚とも相性が良いですが、気性の荒い魚は相性が最悪。小型カラシンの中でも更に小型なので、相当なストレスになります。
グリーンネオンテトラと相性の良い水草は?
キラキラと輝く体色は、どんな水草とも相性良し!
その中でもキューパールグラスやリシア等の草原レイアウトが、一番良かったかも。
小型の熱帯魚だからこそ、より広々とした草原が演出できたのでしょうね。
私だったら、背丈があるレイアウトならカージナルテトラ等を使って、草原や絨毯など広々としたレイアウトならグリーンネオンテトラを使うかな?
飼育データ
名称 | グリーンネオンテトラ |
---|---|
学名 | Paracheirodon simulans |
難易度 | ★★★☆☆ |
カテゴリ | カラシン |
大きさ | 約3cm寿命 |
水質 | 弱酸性〜中性 ※弱酸性の方が発色が良い |
水温 | 20℃〜28℃ ※推奨温度は25℃くらい |
寿命 | 約2〜3年 |
価格 | 10匹で¥1000〜¥1500 |
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グリーンネオンテトラの繁殖
小型カラシンの繁殖はとても難しいですが、その中でも別格級の難易度。
カージナルテトラよりも格段に難易度は高めです。
繁殖が難しいので販売されている個体のほとんどが、ワイルド個体(野生の個体)なんです。
ちなみに、オスとメスの見分け方は、オスの方がシュッとしていて、メスはお腹がふっくらしています。
産卵用水槽を作る
グリーンネオンテトラの繁殖が難しい理由の1つが、なかなか産卵してくれないこと。
まずは自然と似た環境を整えることが繁殖を成功させるコツです。
まず、アマゾン川はめちゃくちゃでかいです。
水槽でも同じくらいデカく…は不可能なので、あなたが用意できる最大の水槽を使ってください。できれば120cm以上が良いかも。
グリーンネオンテトラが住むアマゾン川上流は、流木や枯れ葉から出るアクで茶色く濁っています。
いわゆる、ブラックウォーターというやつですね。
なので産卵用水槽でも、ブラックウォーターの元やマジックリーフなんかを入れて水を濁らせましょう。
ブラックウォーターには、殺菌やpHを下げる効果もあります。
そして親から卵を守るために、ウィローモス等の産卵床も入れてください。
これでとりあえず準備完了!あとは根気よく繁殖してくれるのを待つのみです!
- 用意できる最大の水槽を使う。
- ブラックウォーターを作る
- ウィローモスなどの産卵床を入れる
〜産卵
産卵してくれるかどうかは、グリーンネオンテトラ次第!ということで、少しでも産卵してくれる確率が高い個体を選別しましょう。
体色がはっきりしていて、元気の良い若魚数十匹を産卵用水槽に移動させます。
グリーンネオンテトラは、集団産卵です。数が多ければより自然界と似た環境が再現できます。
またブリード個体が入手できるのであれば、一度繁殖された個体の方が確率が高くなります。
産卵用水槽に移動させてもなかなか産卵してくれない場合、pHや硬度を下げたり、水温を変化させて産卵を促してあげると良いかも。
グリーンネオンテトラの産卵は、体を産卵床に押し付けるように産卵します。
もし、卵が見つかったら、親たちは元の水槽に戻しましょう。親が卵を食べてしまうことがあります。
- 元気な若魚数十匹を産卵用水槽に移す。数が多ければ多いほど良い。
- ブリード個体が入手可能なら人工的に繁殖されたブリード個体を使う。
- 産卵してくれない場合、pHや硬度等の水質を下げたり、水温を上昇させる。(水温は下げないこと)
孵化~稚魚の育成
産卵後、卵は数日で孵化します。
水槽の照明は暗くしておくと稚魚も落ち着くので、照明の電源を切るか、布などをかぶせて暗めにしておくと良いかも。
孵化直後は、稚魚に卵黄の詰まった袋(ヨーサック)が付いているので餌は必要ありません。
ヨーサックがなくなると、少しづつ泳ぎだすので、そのタイミングで餌を与えます。
餌は稚魚の口の大きさに合わせて、すりつぶした卵黄や、ゾウリムシなどの微生物を与えます。
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卵黄は水を汚すので、定期的にスポイトで取り除きましょう。生き餌さであるゾウリムシは、水質を悪化させにくいのでおすすめです。
体がある程度大きくなったら、ブラインシュリンプに切り替えてください。
また、少しづつ人工餌にも慣れさせていくと良いかも。
だいたい1〜1.5cmくらいになれば、親と同じ水槽に入れることができるようになります。
グリーンネオンテトラの色揚げ方法
繊細な体色を持つグリーンネオンテトラは、キラキラと煌く体色が一番の魅力ですよね!
綺麗に色があがっていなければ、自慢の体色が台無しです!
グリーンネオンテトラの色揚げ方法には、とにかく体調に気をつけること。
体が小さい魚なので、ちょっとした水質や水温の変化で簡単に体調を崩してしまいます。
ややデリケートな部分がある熱帯魚なので調子を崩させないこと
魚全般に言えることですが、魚は調子を崩すと体色が薄くなります。
特にグリーンネオンテトラは、水質や水温にややデリケートな熱帯魚です。
他の魚は適当に水合わせしても大丈夫だったし、今回も大丈夫だろうと雑に水合わせをすると、簡単に調子を崩してしまいます。
なので水槽に入れる前の水合わせはもちろん、水換えも慎重に行ないましょう。
また、購入場所にも注意してください。
購入する場所によっては、ひどい環境で飼育されているところがあります。
水質悪化が原因で、いろんな病気になっていたり、見るからに調子が悪そうにしていたり。
元気がない魚がいるショップでは絶対に購入しないようにしましょう。
ちなみに私はCharmを利用しています。田舎だからCharm以外選択肢がないというのもあるのですが笑。
消化に良い餌を与える
調子を崩す原因は、水質の悪化や急激な変化だけではありません。
古い餌や消化に悪い餌を使っている場合でも、調子を落とすことがあります。
特に餌が原因で消化不良になると、体色も悪くなってしまいます。食べやすくて消化に良いフレークタイプの餌がおすすめ。
あと、たまには赤虫などの生き餌も与えてあげてください。生き餌は嗜好性が高く、ストレス発散になります。
わかったら早く俺に赤虫を持ってこい!
グリーンネオンテトラの性格
もともと体が小さいグリーンネオンテトラは臆病でとても温和な性格です。なのでどんな魚とも混泳可能です。
ただ、シクリットのような気性の激しい熱帯魚との混泳は不向き。
いじめられたり、大きなストレスになってしまいます。
またなるべく複数匹で飼うようにしましょう。
というのも、私が経験したことなのですが3匹程度の少数飼いだと、1匹だけがいじめられることがあるんです。怪我を負わせる程ではないですが‥。
性格は個体差によるところが大きいので、一概には言えませんが、なるべく6~8匹以上での飼育をおすすめします。
また、エビを繁殖をさせたい場合は水槽を大きくしたり、水草を多く入れて隠れ場所を作りましょう。
隠れ場所がない水槽だと、稚エビが捕食される可能性があります。
グリーンネオンテトラの販売情報
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