ブラックテトラはアフリカや中南米(アルゼンチンとか)に生息する小型の熱帯魚です。
近い名前に「ブラックネオンテトラ」や「ブラックファントムテトラ」がいますが、別の魚なので注意してくださいね!
あと「ブラック」なのにとてもカラフルなブラックテトラがいます。
カラーブラックテトラという名前で販売されているのですが、黒い部分が赤かったり青かったりします。
コレはコレでかわいいですね!というか、こっちのほうがに人気がありそう・・笑。
それでは、ブラックテトラの飼い方について確認してみましょう!!
「トゲアリトゲナシトゲトゲ」よりはマシか‥?
ブラックテトラの飼育難易度
ブラックテトラはとても丈夫です。イトミミズやブラインシュリンプ、冷凍赤ムシはもちろん、市販の人工餌など、何でもよく食べて、水質もうるさくありません。とても飼育しやすい熱帯魚ですよ。
ブラックテトラの飼育難易度はとても低いでしょう。
ただ、何でも食べる食性が仇となって、ちょっとした問題があります。
水草の新芽をかじるので注意
ブラックテトラを水草水槽に入れる場合、一番注意しないといけないのが「食害」です。
というのも、ブラックテトラは柔らかい新芽をかじるクセがあります。
ウィローモスが生えてこないなと思ったら、ブラックテトラが食べていた!なんて話もあるくらいです。
ちなみに、知り合いはトリミングがいらないので楽と言っていました。笑
水草を食うならコケも食べてくれそうな気がしますが、残念。
コケは食べてくれません!柔らかくて美味しい水草の新芽しか食べない贅沢な野郎なんです。
このように水草水槽との相性は最悪に見えますが、しっかり対策しておけば水草水槽に使えないこともありません。
チェックしておきたいポイントは3つ!
- 餌の量を増やす
- 葉が硬いアヌビアスやミクロソリウム、アマゾンソードなどの水草を使う
- 水草の量を増やす
それでもやっぱり食べるヤツは食べるので注意ですね。
成長すると凶暴化する
小さい時は穏やかな性格で、他の魚にちょっかいを出したりしないのですが、大人になってくると性格がネジ曲がってきます。
他の熱帯魚をかじったり、つついたりと凶暴化してきます。
大人なのに子供みたいな人っていますよね!!親の顔が見てやりたいですね!!
特にひらひらと立派なヒレを持つグッピーなどは要注意!かじられまくって、ボロボロにしてしまう可能性があります。
かじられた部分から病気になることもあるので、できれば一緒に入れないほうが良いかも。
ただ、性格って個体差が激しいんですよね。
凶暴で有名なエンゼルフィッシュも穏やかな子がいますし、普通に混泳できる子もいます。
ブラックテトラも性格によってぜんぜん違うので、個体によっては優しい子もいます。
魚も人もいろんな性格があるんですね!!
ブラックテトラの特徴
銀色の体に縦の黒い縞模様が入っているのが特徴です。背びれと尾びれも黒く、まさに「ブラック」テトラですね!
体色が黒色なので、第一印象は「地味だな」と感じてしまう熱帯魚ですが、実は水草レイアウトにとっても映える熱帯魚なんです!
ただ成長するに従い、特徴的な黒い体色は薄くなっていきます。
他の熱帯魚もおじいちゃんになると体色が悪くなってきますから、こればかりは仕方ないですね…。
そんなブラックテトラですが、特徴についてもっと具体的にチェックしてみましょう!!
特徴的な黒い体色が魅力的なブラックテトラ!
よく飼い込まれたブラックテトラは、黒い模様もはっきりと発色します。
モノトーンの体色なので、実はどんなレイアウトでも扱いやすいのも魅力。
陰性植物でまとめられた落ち着いたレイアウトでは、クールな印象を与えてくれます。
体の銀色の部分がキラッと光って、とってもカッコイイです!
逆に明るい水槽では、収縮色のブラックテトラをアクセントに使うことで、水槽全体を引き締めてくれます。
このように黒はどんなレイアウトでも扱いやすい体色なんです。
また黒くてかっこいい熱帯魚と言えば、ブラックファントムテトラが有名ですが、ブラックテトラはまた違ったかっこよさがありますよね。
遠くから見るとかっこいいんだけど、近くで見ると実は可愛いみたいな。このギャップもまたブラックテトラの魅力の一つですね!
カラフルなカラーブラックテトラもイイ!
ブラックテトラはとっても魅力的な熱帯魚ですが、もっとカラフルな熱帯魚が飼いたい方もいますよね。
そこで、オススメなのが「カラーブラックテトラ」です。
鮮やかな色で、ブラックテトラとは思えないくらい綺麗な魚になっています。
すごくないですか?これ、元々は同じブラックテトラなんですよ。全く別の魚みたいですよね。
でもコレ、品種改良とかではなくて、人工的に着色しているんです。
コレを良しとするか、可愛そうと思うかはとりあえず置いといて…。人工的に着色されているだけなので、時間経過とともに少しづつ色が落ちてきます。
元の「ブラック」な体色になってしまうんですね。
値段もそんなに変わりませんから、赤いブラックテトラから段々と黒に戻るのを楽しむのも良いかもしれませんね!
…ただ、個人的に着色はちょっと抵抗があります…。人間で言う入れ墨だと思えば良いのかな・・。
かがくのちからって、こえーー!!
ブラックテトラと相性の良い熱帯魚は?
まず、ヒレが大きい魚との相性は最悪です!絶対混泳しないようにしましょう。
そこそこ凶暴な魚なので、できればブラックテトラのみで飼ったほうが良いかも。
黒だけじゃ、嫌!!なんて方は、カラーブラックテトラがオススメ。
ブラックテトラと相性が良いのは、同じブラックテトラ、ということですね!
ちなみに、エビとの混泳も要注意!水草を多く入れたり隠れ家を作ってあげてくださいね。
ブラックテトラと相性の良い水草は?
難易度でも書いたように、硬い葉を持つ水草と相性が良いです。
例えば、アヌビアスナナとか、ミクロソリウムですね!葉が硬いので食害を受けにくいです。
一番食害を受けやすいのがモス系で、次にロタラとかの柔らかい水草です。
ロタラ系を使いたいなら、食べられても問題ないくらい大量に植えましょう。
飼育データ
名称 | ブラックテトラ |
---|---|
学名 | Gymnocorymbus ternetzi |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
カテゴリ | カラシン |
大きさ | 約3~6センチ |
水質 | 弱酸性~中性 |
水温 | 23~28度 |
寿命 | 約5年 |
価格 | 5~6匹 594~900円 |
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ブラックテトラの繁殖
ブラックテトラの繁殖は比較的簡単で、繁殖がしたいアクアリウム初心者の方にもおすすめです
まず、オス・メスの区別ですが、メスはオスよりも体の幅が広く、お腹が大きく膨らむので簡単に区別できるはず。
産卵の方法は、底砂にばらまくタイプです。
産卵用水槽を作る
一番はじめに、産卵用水槽を準備します。といっても特に変わったものは必要ありません。
新しく水槽を立ち上げたら、産卵床のウィローモスを入れるだけで完成です。
隔離用ネットは、親と卵を離すのに必要ですが、別の水槽に移動すればいいだけなので必須ではありません。
ヒーターはサーモスタット(手動で温度を変更できるやつ)がおすすめ。
というのもなかなか産卵してくれない時に温度を上げると、繁殖時期が来たと勘違いして産卵してくれる可能性があるんです。
- 産卵床(ウィローモスや毛糸など)
- エアレーション
- 水槽
- ヒーター
- 隔離用ネット(あると良い)
- メチレンブルー(あると良い)
- 稚魚の餌(インフゾリアやブラインシュリンプ)
準備ができたら、メスを1匹、オスを1~2匹産卵用の水槽に入れます。
産卵
ブラックテトラは1回の産卵で200~500個もの卵を産みます。
自然環境下では他の熱帯魚に食べられてしまうからいっぱい産むんですね。
産卵が確認できたら、親は元の水槽に戻します。
親を移動させたら、ココからが本番!
カビを発生させないために新鮮な水を随時送る必要があります。
…といっても、24時間卵につきっきりなんて難しいですよね。というか不可能です。
そこで、雑菌の繁殖を予防できるメチレンブルーを入れます。
規定量よりも少ないメチレンブルーを少しだけ入れると、雑菌の繁殖を防ぐことができるんです。
注意点は、メチレンブルーは薬品ということ。
多量に入れてしまうと、バクテリアに影響を及ぼし、逆に水質が悪化することがあります。
ただ、用意できない方はなくてもOK。エアレーションで常に新鮮な水・酸素を補給していれば問題ありません。
また、水換えも少量を毎日行ないましょう。
なにも問題がなければ1日くらいで孵化します。
稚魚の育成
無事に孵化しても油断は禁物ですよ!稚魚はまだまだ体が弱いのでちょっとした変化で弱ってしまいます。
孵化した稚魚は、ヨーサックという栄養の塊がついているので、2~3日間は餌は必要ありません。
こんなやつです。
日にちが経つにつれてだんだんしぼんでいきます。そしたら餌を与えましょう。
ブラックテトラの稚魚はとても小さいため、大人と同じ人工餌は食べられません。
アルテミアや、インフゾリア、プランクトンなどの微生物を入れます。
1週間ほど経ってブラインシュリンプが食べられるくらいの大きさになったら、沸かせたブラインシュリンプを与え始めます。
あとはだんだんと人工餌に切り替えていきましょう。
また、餌を与え始めるとフンをしますし、餌の食べ残しも発生します。
稚魚は水質悪化に敏感なので、毎日新鮮な水に交換しましょう。
目安はフンや食べ残しを取り除けるくらいです。できれば毎日してくださいね。
2~3センチくらいの大きさになったら、親と同じ水槽に入れても大丈夫です。
…が、ブラックテトラの成魚は気性が荒いですから、いじめられていないか定期的に確認してあげてくださいね。
ブラックテトラの色揚げ方法
熱帯魚の色揚げ方法は色々とありますが、基本は消化の良い餌を与えること。
体色は体調のバロメーターとも言われていて、体調が良いと発色が良く、体調が悪いと発色もくすんだ感じになります。
まずは消化不良をなくすために柔らかくて消化に良い餌を与えてみましょう。
また、厳密に言うと色揚げではありませんが、ブラックテトラは別の方法でも美しく魅せる事ができます。
明るい色と組み合わせると黒い体色が映える
ブラックテトラを美しく魅せるには、明るい色と組み合わせるのがオススメ!
というのも、黒って地味で目立たない印象があるかもしれませんが、実はとっても目立つ色なんです。
特に、明るい色と組み合わせると、すごく目立つ色になるんです!
明るい色を作るには、色々ありますが、一番手軽なのは水槽のバックスクリーンに青色を使うこと。
あとは、ライトグリーンの葉で明るい水草と組み合わせること。
たったこれだけで黒い色をよりはっきりと魅せる事ができますよ。
成長するに従ってだんだん色が薄くなってくる
成長とともに体色が悪くなるのはどんな熱帯魚でも共通です。ブラックテトラの場合も例外ではありません。
段々と黒い色が銀色っぽいような、色がちょっと褪せてるような感じになっていきます。
老いはどうしようもないです‥。人間だって歳を重ねればシワシワになるし、肌も悪くなりますよね。
少しでも発色を保つためには、消化の良い餌を使ったり水質の悪化に気をつけること。とにかく体調を崩さないように気をつけてください。
また、ブラックテトラは簡単に繁殖ができる熱帯魚です。なので、若いブラックテトラと混ぜるのもオススメ。
色が平均化されて、色褪せ感を目立たなくできますよ。
ブラックテトラの性格
ブラックテトラの成魚の性格はやや攻撃的で、他の熱帯魚を追い掛け回したり、性格の荒い熱帯魚が相手だと激しい喧嘩をすることが多いです。
縄張り意識も強く、近づく魚を追い払うような行動もよく見られます。
一方で幼魚は、喧嘩を起こすようなこともなく、おとなしい性格です。
ずっとこの性格であればとっても良い子なんですけどね‥。
このように、最初はトラブルはなくても、後々問題を起こすことがあるので注意してください。
上記の理由から、性格が温和の熱帯魚・縄張り意識の強い熱帯魚との混泳は不向き。
また、ベタやグッピーなどヒレが大きい魚と一緒にすると、ヒレをかじってボロボロにしてしまう場合があります。
どうしてもブラックテトラと混泳させたい場合、水草などで隠れ場所を作ってあげる必要があります。
それでも心配ですが‥。
ちなみにエビ類はブラックテトラに食べられてしまう可能性が非常に高いため、隠れ家がない水槽に一緒に入れるのは避けたほうが良いでしょう。
それか、ブラックテトラが食べられないくらい大きいヤマトヌマエビを選びましょう。
ブラックテトラの販売情報
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執筆者:杠葉 狼(ゆずりは ろう)